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当たり判定ゼロ シューティング成分を多めに配合したゲームテキストサイトです

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決算から判断するとゲーセンの現実に企業は対応を済ませつつある

「ゲーセンなんてだせぇよな、家でネット対戦しているほうが面白いよな」
「ゲーセンなんていらねぇよ、帰ってXbox360やろう」
「ゲーセンはモヒカンが支配しているイメージ」
ゲーセンにおける一般的なイメージとはこういう感じだと思います。ドリームキャストとは一切関係ありません。

ところで、世界はメケメケ様に支配されていることをご存知ですか?
私はメケメケ様の啓示を受け、上記のような一般的なゲーセンに対するイメージを払拭しようと文章を書いていたところ、「まずはデータを集めるのです」とメケメケ様の助言を受けたため、まずはデータの収集に努めました。
その結果、次のようなことがわかりました。

 

ゲーセンは市場規模としては縮小傾向にあるが、企業は対応を実施しつつある。

 

その論拠を補強する数字については、メケメケ様の適切な助言に感謝しつつ、企業別のデータを並べています。各社とも決算短信及びその関連資料からアミューズメント施設(ゲーセン)運営事業のみを抽出して作成しています。そのため、企業としての全体像を掴むことはできません。
ただ、「その企業が運営しているゲーセン事業についてはどうなのか」。その1点に絞っています。

企業全体としての数字としては、ゲーム業界各社決算まとめ - 2010年春をご覧くだされば、全体像を掴むことができるかと思います。

 

bnm1.JPG

「バンナム ゲーセン」でググると時はまさに世紀末。踊る踊る閉鎖の言葉。まるでゲーセン業界は末路のよう。格ゲー?敷居が高くて不況。シューティング?敷居が高くて不況。アクション?敷居が高くて不況。クレーンゲーム?ぬいぐるみは買えばいい。プリクラ?今どき?

知名度・店舗数・売上高から言うと業界トップクラスはバンナム・サガサミー・スクエニ(タイトー)がトップ3といって差し支えないでしょう。
したがって、これら3社の動向が業界のトレンドと見ることができるかと思います。

さて、バンナムについてみると、売上高は年々減少の推移を辿っています。このあたりゲーセン不況についての一般的な認識と概ね一致していると良いでしょう。
そしてバンナム側の対応としては、不採算店舗を削減することで利益率を改善させ、事業を軌道に乗せるというのが基本戦略のようです。残念ながら、ここ2年ではそれが功を奏していることはないようですが、「もし不採算店舗の赤字及び人件費等の固定費を削減していなかったならば」と考えると、今より悪い状況になっていた可能性もありますので、一定の効果はあると見てよさそうですが、効果は微弱とみたほうがいいかもしれません。
今後に挙げるセガのようなドラスティックな改革が実施できなかったのも、改善が微弱に終わった結果の要因でしょうか。

関係ないけど、みんなナジャヴのこと、忘れないでください。
(私?さっき思い出しました)

 

seh1.JPG

バンナムと同様に店舗の縮小を推進中ですが、その規模は比較になりません。
元の店舗の数が多いだけに、ユーザーをして店舗縮減の実感を得させる最も大きな企業といえるかも知れません。しかしその成果もあって、利益水準としては回復傾向にあります。特に今期(22/3期)については、大規模な店舗縮減を図った影響もあり、売上が大幅に減少している一方、利益水準としては赤字でありつつも回復傾向にあります。
企業というのはどうしても人件費や管理費等の固定費がかかってしまうため、不採算店舗を減らせばそれだけ利益が増えるかといえばそうではないため、これだけ回復基調を見せているのはお見事の一言。

前にも書いたとおり、今期のセガの業績回復は経理テクニック的な側面も強かったため、このアミューズメント事業の実態的な回復は好ましいものだと見てよいでしょう。

店舗数を減らしている一方で、今年2月に秋葉原のクラブセガが大幅改築されたように、重要拠点と思われる店には積極的な投資をしている姿勢も見られます。『選択と集中』を地で行っているような感じかもしれません。
限りある経営資源を大切に。

 

seh.JPG

スクエニというか、旧タイトー。
「アミューズメント事業部門」として、アーケード向けゲーム製造販売とゲーセン運営を合算した数字が公開されているので、純粋にゲーセンがどうなのかはわかりません。
アーケード向けとしての同業他社であるコナミでは、アーケードゲームの製作はそれなりに収益が良かったりするので、合算してこの数字ということは、ゲーセン運営のみで見るとそこそこ数字が悪いのではないでしょうかね。

店舗数については、決算短信やその補足資料から見当たらなかったので入力していませんが、売上高や各種ニュースから推測するに、バンナム・セガと同様、店舗数見直しによる採算の改善を図っているように見受けられます。

他社と比べるとやや精度の粗い数字を発表してるかなぁという印象です。
もちろんゲーム業界を代表する一流企業なので、内部的な採算管理はしっかりされているものと思いますが。もっとお兄さんにあんなことやこんなことも教えてくれると嬉しいなぁ。

 

cpc1.JPG


関東近辺中心に38店舗ほど展開しているようです(カプコンのゲーセンに行ったこと無いので詳細知らない)。店舗ごとの売上高はそこそこあるので、きっと店舗もそこそこ大型のような気がします。
バンナムやセガと同様、店舗数の見直しを行い、収支改善を企図しているようです。

なお、撤退した店舗の跡地はブドウ畑になる予定です。


あっ・・・。えっ・・・。
良い子のみんなはこんなデマなんか信じちゃダメだぞ!約束だ!

 

rdo1.JPG

事業ごとの採算は非開示(全事業合算で営業利益を表示している)ので、売上高と店舗数のみまとめました。
アミューズメント事業のみまとめていますが、全事業(企業全体)で見ると年々利益率・利益額ともに落ちてきており(営業利益で、18,287→13,611→12,031百万円と推移)、年々店舗が増加しているとは思えない有様。ボーリングもなかなか厳しいみたいです。

装置産業は、資金を調達してきて設備に投入し、10年かそこらで回収するというのがモデルなので、負債が多くなるのはやむを得ませんが、上場企業としては屈指の借金大王でもあったりします。
成長期の男子中学生のように毎年借金をもりもり食って大きくなってきましたが(有利子負債は98,518→117,920→138,887百万円)、昨年度の社債の株式転換に引き続き、今年6月にも海外向け新株発行を実施し、株式価値の希薄化を容赦なく行い株価はお察し状態

高速道路で右ウインカー出しっぱなしにして追い越し車線を160km/hですっ飛ばしていく車のようで、どこか心配になります

 

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独立系最大手。
聖剣伝説Ⅲでたとえるならば、光→光ルートでクラスチェンジしてる感じの彩度の高いゲーセン。有名どころで言うと光→闇ルートはナムコ、闇→光のルートはセガ、闇→闇はトライタワーあたりがクラスチェンジしちゃってると思います。すげえ勝手なイメージですが。ごめんね。ごめんね。

ラウンドワンと同様、借入に強く依存しており、有利子負債の水準は高め。調達した資本も多くを固定資産に投入しているため、上場企業としては流動比率は低め。財務体質はやはり昔ながらの企業であるバンナムやセガサミーと比べると1枚も2枚も落ちてしまいます。
どうしても利益の蓄積が無いので、装置商売をしようとすると負債に頼らざるを得ないのですよね。
前期の好調を受けて店舗数を大幅増させたものの急ブレーキがかかってしまった21/3期がターニングポイント。

アドアーズは部門別採算も公開しているどころか、現状分析、会社の今後の方向性までグラフィカルに掲載している決算報告は好印象でした。ゲーム機のジャンル別売上高まで公開しててグッドです。
あ、ちなみに足を引っ張ってるのは当然ビデヲゲームなので念のため申し添えます
(パチンコ・スロまで落ちてるのは意外だったけど)
詳細はアドアーズIR情報を。

 

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ゲーセンでイオンファンタジーと言われてもピンと来ない方も多いと思いますが、イオンの上層階の一角とかにある小さなゲームコーナーを運営している会社です。
我々の想像するマッシヴたちがたむろするようなゲーセンではなく、買い物ついでにちょいと家族で遊んでいくようなところですね。ですので、クレーンゲームとか子供向けカードゲームあたりが主力となります。店舗毎の立地も小さめですので、1店舗ごとの売上はそれほど大きくありません。
強みはイオンの持つ立地の良さと集客力。他のゲーセンと同様近年は苦戦傾向にありますが、この数字で業界トップクラスの利益だったりするあたりビビる。


【総括
額でいうと右肩下がり、そして率でいうと右肩上がり。
ゲーセン側は減少したユーザーに対応するため、単価の高いゲームやカードを作って繰り返し遊ぶ類のゲームを増やし収益の確保に努めました。その結果、一般のユーザーにとっての敷居が高まり、ますます客数は減少しつつあるというのが今のコンセンサスでしょうか?
そしてその現実に企業は対応しつつあります。多くの会社が不採算店舗の見直しを進め、収益になる店舗のみを残して利益の確保に努めています。結果、去年の決算で多くの企業が底をうち、収益は回復傾向にあります。
ゲーセン産業は最悪期を脱し、持ち直しつつあるのです

ただし、企業にとっての回復が、ユーザーにとっての幸福をもたらすとは限りません
結局のところ、ユーザーにとっては企業の収益などどうでもよくて、ただ多くのゲーム・ゲーセンを結果的に提示してくれることこそ利益なのですから。
とはいえ、企業は営利追求組織です。営利を追求した結果、サービスが提供され、顧客はそれを利用できるのです。
もしゲーセンの減少を嘆くのならば、我々のやることはただ一つのような気がします。

最後に。あえてアミューズメント部門のみ抽出して作成しているのでB/Sはつけなかったのですが、ラウンドワンとアドアーズのB/Sはなかなか面白いので興味のある人は見てみると良いかもしれません。とりわけ資本関係にも興味のある人はラウンドワンのほうをオススメ。

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