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トロピコ5 プレジデンテvs2000人の国民

こんにちは、プレジデンテです。政治とは難しいものですが、何事も勉強。今日は私と一緒に、トロピコを通じて国民の統治について学んでいきましょう。ぜひみなさんの生活にも役立ててください。


今作のトロピコ5は時代の概念があって、植民地の総督として赴任し、世界大戦時代、冷戦時代、現代と4つのフェーズを超えて行くことになります。時代が進むごとに技術開発がアンロックされたり、外交相手が変わったりします。
大まかにはこれまでと変わりません。安定して財をなそうと思えば、農園で綿を作り、牧場でラマを育ててウールを取れるようにして、繊維産業を育成すると手堅いです。天然資源と違って枯れないので、システムさえ構築すれば永久に富を生む機械となります。生地も衣料品もそれなりの値段で売れるので資金繰りがグッと楽になります。
鉱石系の産業は、資源を掘りつくしたら鉄やボーキサイトなどの原材料を輸入に切り替え、自動車なんかを輸出する加工産業として生計を建てましょう。


ところで今作のトロピコ5は、反乱や暴動がやたらと良く起きるので、プレジデンテ自ら市民を監視して刑務所に打ち込むインセンティブが大きく働くようになってますね。反体制派を見かけたら、放っておいても良いことは何もないので、逮捕して再教育するなり、不幸な事故にあってもらうといいでしょう。

 
言い忘れましたが、トロピコに娯楽はありません。なぜならばトロピコ人はプレジデンテのために働くことが何よりも大好きだからです。国民の幸福度は要素別に見ることができますが、娯楽設備は一つも建設していないため常に0となります。

 
それでも支持率は99%まで行くのだから、娯楽なんて不要ということが国民からも支持された結果です。遊んでいるヒマがあれば工場で働けばよいのです。


殖産興業しつつ怪しいドラッグを流通させて稼いでいたら、アメリカ軍が攻めてきたので撃退しました。トロピコ5は、他国が攻めてきても自国の軍隊と戦争して、勝てば生き残れるようになっています。

2000人に迫る人口、唸るほど溢れる金、天然資源に頼らない産業、アメリカ軍も追い返す軍事力。
トロピコには、この世のすべてがあります。働くのは大変だけど、頑張ればプレジデンテは私たちに報いてくださる。アメリカなんかと比べたらそりゃ楽しみは少ないかもしれないけど、生きていくのに何不自由なんてあるものか。国民の皆はそう思って、毎日苦しい労働に耐え、この素晴らしいメカニズムを作ってくださったプレジデンテに感謝するのです。
ビバ・トロピコ! ビバ・プレジデンテ!


で、終わったらいいんですけどね。じゃあ準備ができたところで始めましょうか。


まずは憲法を改正し、定年を廃止します。なぜならばトロピコ国民は働くのが大好きだからです。
あわせて鎖国政策を実施し、他国へ移住することを規制します。なぜならばトロピコ国民はトロピコが大好きだからです。
宗教は無神論とします。なぜならばトロピコ国民はプレジデンテ以外の神をもたないからです。
インターネットの使い方も改正します。なぜならばインターネットは、国民が行政を監視するシステムではなく、行政が国民を監視するシステムだからです。


次に、すべての住居を爆破します。
トロピコ国民は、いつからタワーマンションなどという贅沢を覚えたのか。すべての住居はプレジデンテの恩寵ということを忘れた民は、壁のある家に住むことは許されません。バラック住みのホームレスで十分です。

そして、すべての教会を爆破します。
プレジデンテ以外の神はいないのですから、理にかなった話です。邪教の館は焼き払いましょう。


プレジデンテの宮殿の周りには監視塔を隙間なく配置しましょう。監視塔にはマシンガンを備え、銃撃能力を高めます。
これは「殺し間」に候。中に入りたる敵に、完全なる死をもたらすものに候…。


沖合には空母を配置。航空支援の体制を整えます。

え? 米軍を倒した今、誰と戦う準備を進めているのかって?



トロピコ国民に決まってるじゃないですか。
全員ホームレス、娯楽0、宗教0に追い込まれた国民は、凄まじい勢いで幸福度を下げ、20部隊を超える大規模な暴動を頻発するようになります。この規模、アメリカ軍なんか比じゃありません。トロピコにおける最強の敵は、アメリカ軍ではなくトロピコ国民なのです。


トロピコ国民軍はものすごい勢いでプレジデンテの住む宮殿に殺到します。それが罠だとも知らずに。
「殺し間」は、一つ一つが監視塔で作られているので、それぞれが発砲して画面がとても重くなります。たまに運悪く宮殿の前に暴動が沸いてしまうこともありますが、瞬間で蒸発します。

こうして、プレジデンテの宮殿「殺し間」を破る術を持たないトロピコ国民は、永くプレジデンテのために苦役を負わされ、島から出られないまま死んでいきましたとさ、めでたしめでたし。

といういい話だったのですが、実はこれは少し大変なところがありました。トロピコ国民と戦うべく配置されたトロピコ軍ですが、トロピコ軍自身の忠誠度がトロピコ国民の幸福度にリンクするため、すぐにクーデターが起きてしまうのです。考えてみれば、軍人自身も、一人ひとり幸福度を持ったトロピコ国民ですから当然ですね。
クーデターが起きても、プレジデンテの「殺し間」があるから安心と思われるかもしれませんが、「殺し間」は前述のとおり一つ一つが監視塔で構成されており、兵士が入っているためクーデターが起こると監視塔自体が寝返ってしまうのです。

クーデターで滅んで数回やり直すハメになったのですが、解決方法としては軍隊そのものを特権階級にするという方法を取りました。

まず、すべての軍事施設の給料をMAXにします。これにより彼らの忠誠度が上がることを期待してはいけません。結局のところ、彼らもホームレスですし、娯楽施設もないので、チンチロリンで遊べるペリカよりも使い道がないカネなのです。
重要なのは、彼らの属性を「金持ち」にするという点です。それでも毎月忠誠度がゴリゴリ落ちていきますので、面倒ですが、兵士を一人ひとり選択して賄賂を渡します。これも彼らの属性を「金持ち」にするのを助けます。
そこで政策「減税」を打ち出すと、富裕層からの支持が伸びますので、ほぼ全員富裕層になっている兵士たちの支持率が伸びます。
「減税」は5年に1回使えますが、忠誠度の下落が、減税による支持率回復に間違いなく追いつかないので、数ヶ月に一度、個々の兵士に賄賂を送る作業を繰り返し続けます。

財源は、トロピコ国民の労働から湧いてきます。減税も賄賂もバカにならない支出ですが、福祉政策をすべて切って、定年廃止して働かせると、産業の収益メカニズムは完成していますので、十分回るのです。つまり、アガリをプレジデンテが独り占めするのではなく、兵士たちにも分け与えるという経済構造にしてしまえば軍隊のクーデターが抑制されるということです。
甘い蜜を吸うときは自分一人で吸うのではなく、特権的な支配者階級を作って、彼らにも吸わせてあげると結果的に良いという話ですね。

ただ、暴動がコンスタントに起こり続けますので、「殺し間」でトロピコ国民が殺されて人口がモリモリ減り、働き手が足りなくなってくるため、あわせて施策「避妊禁止」を打ち出して労働力の発生を補うようにしましょう。また、病院等の医療設備は充実させ、寿命を伸ばすとともに産婦人科を作り、こちらでも人口の増加を助けていきましょう。鎖国しているので人口の維持が死活問題なんですよね。ピークの2000人からは減ってしまいましたが、産めや増やせや政策により何とか1700台を維持できる形にできました。


最終的な幸福度。国民全員ホームレスではあるのですが、バラック小屋でも住居ボーナスがあるらしく、住居の数値は0になっていません。賄賂の作業が手間なので時間はかかりましたが、減税と賄賂を使って軍人にアガリをフィードバックしていくシステムは15年ほど続けても政権の維持に支障ありませんでしたので、おそらく永続的に動くメカニズムではないかと思います。

15年の間、反体制派による反乱と国民の暴動は断続的に起き続け、多くの国民が「殺し間」の前に命を落としました。


この島に出口はありません。働くか、死ぬかなのです。
文句を言わず働き続ける限り、優しきプレジデンテによる医療制度で長寿は保証されることでしょう。

ああ、月曜日の陽はまた上り、今日もトロピコ国民が職場に向かいます。

ゲーム業界各社決算まとめ - 2015年春

なぜ人は年をとるとゲームから離れてしまうのか。まず親離れしたほうが良いのではないのか。

ある人は言いました。「年をとるとゲームをする時間がなくなる。時間をおいて久々に遊ぶと操作を忘れていて楽しくない。かたや親の顔を忘れることはないので親離れができないのだ」
一理ある。しかし時間がないのなら会社をやめれば良いし、忘れっぽいなら脳をサイボーグ化すれば良い。君の言うことは甘えである。それといい加減親離れをしなさい。私はそう答えました。

ある人は言いました。「年をとると賢くなる。ゲームをする時間で他に何ができたか考えてしまい、比較してゲームが時間の無駄に思えてくるのだ。それに老いた親とともに過ごせる時間があとどれくらい残されているか想像してしまい、残り少ない時間をともに過ごそうとしているのだ」
一理ある。しかしゲームは元々時間の無駄なので有益か否かで比較すること自体が間違っている。君の言うことは甘えである。それと、いい話に見せても横で親が泣いているのでいい加減親離れをしなさい。私はそう答えました。

ある人は言いました。「年をとると新しいことを覚えるのが億劫になる。ゲームというのは遊ぶ前にルールを覚える作業が必要になる。かたや実家のゴミ当番などのルールを忘れることはないので楽である。だから親離れができないのだ」
一理ある。しかし新しいことを覚えられないのならレトロゲーをやり続ければ良いし、スピードラーニングのように楽して続けられる方法を探せば良い。君の言うことは甘えである。それといい加減親離れをしなさい。私はそう答えました。

彼女は言いました。「別に人がゲームやらない理由なんてどうでも良くない? それと、わたしも親のスネかじりたいんだけど」
一理ある。しかし逆に言うと、一日中ゲームばかりやってても良いということなのか。理由なんていらないのか。
「いいよ。それと、わたしも親のスネかじりたいんだけど」
こう言ってくれる人もたまにはいるものです。そんなわけで結婚しました。

いつも適当な事書いて大変申し訳ないのですが、実はここまで全部ウソの話というわけではなく本当の話です。なぜかと言うと、いい加減創作実話のネタが尽きてきたからです。

いつもどおり読み飛ばしていただけましたでしょうか。では今回も決算の話を始めます。
このまとめも最後回ですが、振り返るとかれこれ8年間もやってましたので、今回は収支については、売上と本業の儲けである営業利益を推移8年分、それから8期前の決算と直近決算の財務状況を比較してみました。8年もあればゲームのハード周期を超える期間ですし、それぞれの企業の大まかな歴史みたいなのを見ることができるかもしれません。


短信からアイドルマスターのアの字もなくなってしまいましたが、ちひろさん、お元気でしょうか? シンデレラガールズのアニメ、すごく良かったですね。あの妾の子がよくここまで大きくなったと涙を流しながら見てましたが、かな子の横幅が安定しない等、ところどころ作画がしんどそうなところあって、第2クールも7月からになるとは思いませんでした。課金が足りなかったのかな?

直近決算では過去最高益を計上していますが、ガンダム・仮面ライダーといつもの主要どころが軒並み数字を落とす中、妖怪ウォッチが補って余りある売上を計上。当初予想が70億の商品が550億売れちゃうんだから、流行りモノってほんとわからないよね。来期はブームの経過を勘案して320億の売上予想と数字を落としていますが、バンナムって伝統的に流行商品は固めに計算する傾向があるのでアテにしないほうが良いです。それよりガンダム760億、仮面ライダー250億の来期予想というのが数字としても大したものなのですが、本来コンテンツ産業って流行り廃りなのに、新シリーズの投入で同じIPがここまで毎期それなりの数字残し続けるって方がすごいですよ。このへんの、コンテンツ定着させるぜパワーみたいなのがバンナムの見えない事業基盤というか底力みたいなところがあるのかもしれません。
一方で予想どおり非常に悪い数字が出てきたのがゲーセン事業。コンシュマーにおけるネット対戦の普及などもあり、ゲーセン事業は各社売上の下落が続き、青息吐息ながら効率化を進めてきましたが、そこに消費税の増税が直撃というのがここまでの流れ。

バンナムの場合、ゲーセン事業は前期から赤字転落していましたが、足元で更に悪化。売上555億、営業損失23億となっています。外部環境の好転が見込めない事業であることから、放っておくと更に赤字が悪化しますので近いうちにメスが入るのは間違いなく、またゲーセンが減りそうなのは頭痛いところですね。ゲーセンはコインいっこで遊べるのが強みであり、また弱みでもあるので、インフレや増税に対して構造上の弱みがあるんですよね。消費税10%という二発目のパンチも控えてるし、オーディエンスが「まっくのうち!まっくのうち!」コール始めそう。

今回掲載している8期での財務の推移を見てみると、さすがに大手だけあって安定的で気持ち悪いくらい構造の変化がありません。利益でカネが余ったら適度に株主に還元したりしてバランスシート自体大きく膨らみません。大きく冒険しない安定的な企業と言えますね。


ハードビジネスは恐ろしい世界です。任天堂がコケた。マイクロソフトがコケた。海外の旺盛なコンシュマー需要を背景にソニーの一人勝ちが始まりそうなご時世ですが、誰かを忘れていないか。セガは倒れたままなのか?

直近決算のバランスシートを見ると固定負債の金額が多く、ここに出てくる企業の中ではわりと借入のある方になります。ゲーセン運営があるので固定資産も多く、継続的な投資が発生する商売を行っていることもありますが、全体としては積極投資タイプと言ってよいでしょう。そんなわけで、日本でいつまでもカジノ法案が通らないから先に韓国でカジノ始めちゃいました。韓国のパラダイスグループと合弁会社を立ち上げ、仁川に2017年開業予定で統合型リゾートの開発に着手しています。そうなれば統合型リゾートの運営ノウハウは、国内企業であれば先んじてセガサミーが手にすることになるので、カジノ開業にあたって海外オペレーター必須と言われた状況は少し変わることになるかもしれません。まぁ法案通らないと身も蓋もないんですけどね。

ところでセガサミーの利益というのは大体旧サミーというか、パチンコ・パチスロから生み出されているのですが、このパチ業界ってのもゲーセン業界と似たり寄ったりな斜陽産業で、遊技人口は1996年の2,760万人から2013年には970万人まで下落しているとされています。同じ会社がパチンコ・ゲーセンとよりにもよって斜陽産業を二種類も抱えているのは先行きを考えると悲劇的なことではあります。したがって次の収益の柱としてカジノを見込んでいるという話です。もし法案が通って、セガサミーが国内で統合型リゾートに携わることになったとしたら相応な資金負担が発生するはずで、とてもじゃないけどギガドライブとか作ってる資金の余裕がないということになります。したがって、コンシュマーハード市場は当面ソニーの一強が続くでしょう(お天気お姉さん風に

そのセガなんですけど、セガゲームスとかいう名前に変わって実質的に株式会社セガガになってしまったのですが、ここ2年ほど調子が良くて増収増益が続いています。2年前は赤字だったのは内緒な。ここでも登場するのがスマホで、ぷよぷよクエストやチェインクロニクルの好調によるものです。チェンクロは、かれこれ1年以上やってて気に入ってるっちゃ気に入ってるんですが、スマホのシングルプレイゲームって遊びの幅がそんな広いわけでもないですし、あまり語ることないところありますね。
プレイヤー同士の関与が薄い閉じた世界であれば遊びの幅が広いほうが良いし、そうでなければ社会性があると良いですね。トレードなんかで「経済」が具備されてるとか、善悪の行動をプレイヤーが決めて、UOみたいに裁きもプレイヤー同士が行う「治安」が具備されているとか。現実社会では会社や警察が行っている機能を、ゲーム的に翻訳して織り込んでいくと人間と人間の摩擦のようなものがたくさん発生して、その制御不能制が思わぬ面白さを生むことがあります。チェンクロに限らずですが、スマホのゲームはユーザー同士が事件を起こせるような社会的余地みたいなのあると良いなぁと思ったり思わなかったりします。


ドラコレで一発当ててから、あの人は変わってしまった…。と、成金の元カノみたいなコメントをしたくなる程度には、ドラコレ前後を機にスマホ大好きっ子に変身。決算短信がモバイルゲームについて書くところから始まったり、コンシュマーのパワプロにまで課金要素入れだすなどしていましたが、その方向性が産みだした歪がP.T.の悲しい最期に繋がったのではないかと邪推するところはあります。開発自体やめるって、プロダクション制廃止するからとかそんな問題じゃなくて根が深すぎでしょ…。というかP.T.は、人繰りの問題さえつけば、あれこそクラウドファンディング向きのような気がする。ネームバリューはあるわけですし。日本のゲーム開発は死んでなんかいないってアレだけで示せるような雰囲気あったんで、実にもったいない…。
あ、でもパワプロ2014の栄冠ナインはまだやってますよ。100時間から先は覚えていない程度には遊んでると思うのですが、また定期的にパワプロに栄冠ナイン搭載してくれればありがたいです。

そして、セガサミーと一緒に待てど暮らせど訪れないカジノ法案の可決。セガサミーとコナミのカジノの話って相当前からの話でもう何言ったか覚えてないレベルなのですが、以前の段階からギリギリという話はあったので、もう今さら可決しても2020年の東京五輪に間にあわないんじゃないでしょうか。もう諦めてゲーム作りましょうゲーム。あんまりゲーム作らないとコナミワイワイワールドに出すキャラがいなくなっちゃって、いざという時困りますよ。

財務の推移に目をやるとバンナム以上に気持ち悪いほど昔と変わってないです。利益の積み増しで純資産が増えて借入が減っている以外は、特に固定資産とか償却の範囲内で投資してる感じで、8期前とほとんど金額が変わっていません。言い換えれば「儲けを溜め込んだだけ」。コンシュマーだけでなくスポーツクラブの売上も下がっていってるのだからもう少しリスクを取ってもとは思うんですが、例によって投資にカネがかからずに回収の早いモバイルゲームに、という考え方なのかもしれません。

 「まもののむれがあらわれた」という表現で、「あぁドラクエね」と感じられる人はたくさんいて、今でも多くの日本人の深層心理にドラクエ文脈が息づいているというのがスクエニの強みです。ユーザー層の裾野の広さとしてはFFも似たようなもので、だからこそドラクエ10もFF14も下火になったMMOでこれだけのユーザー数を確保して、今やスクエニの安定収入源となりました。山っ気のあるパッケージソフトと違って、月額課金は収益の見込みが立てやすいので今後も底支えという形で収支に貢献してくれるでしょう。ドラクエの強さは、ドラクエモンスターズSLにも発揮され、こちらも引き続き好調。最近のスクエニの好調さはドラクエブランドによるところが大きいです。となると、気になるのはスクエニもうひとつの柱。

かれこれ10年近く続いた終わらない開発がもうじき終わろうとしています。どう着地するにせよ楽しみなFF15がリリースされる時が訪れました。厳密には明言されていないと思うのですが、来期売上予想が2,000億以上となっており、これはドラクエ9とFF13が同時リリースされた平成22年度決算の売上高1,922億円を超えるものです。それほどのお化けコンテンツはそう転がっているものではないので、数字的には来期中の見込みで間違いないかと思います。長期休暇前になると思うので12月か3月でしょうか。

シリーズと言っても、枝番がつかない場合において、FFはRPGであるというジャンルとモノの名前くらいしか共通点がなくて、ジョブ・マテリア・スフィア盤・ガンビットとシステム的には毎回ほとんど別ゲーみたいなところあるので、なんだかんだで楽しみにしています。数十億の予算ぶっこんで数百万本売るビジネスモデルを堅持するという日本では稀有な例なので、位置づけとしては大艦巨砲主義というロマンに近いと思います。
零式付きの体験版は買わなかったんですが、この手のスクエニお得意の体験版付属ゲー久々ですよね。子供のころスターオーシャン2に付いてたアストロノーカが衝撃的で、そればっか遊んでて本編も買った記憶があります。今思えば一種のフリーミアムの先駆けみたいなところありましたね。あるいはヤフーの無料モデム配りみたいな。


直近決算では、モンハン4というヒット作を抱えた前期から比べて大きく売上高が下落。今期はモンハン4Gはありましたけど、思ったほどの本数は出なかったですし、一方であとはデッドライジング3くらいしか大きなヒット作はありませんでした。
ちなみに来期売上予想は760億。来期中にバイオ7は来ないの確定でちょっと残念です。一方で事業戦略によるとスト5は一応来期中に入るようなので、PS4用のアーケードスティック買う準備しなきゃな! しかし本体の世代が変わるたびに謎のコントローラーが増えてくるのホント困るんですけど、みんなどうしてんでしょうね。

あと、先般のバイオ1みたいな過去のヒット作のHDリマスター続けていくみたいなんですが、一体候補作とは…。ハッ! まさかゴッドハンド?? 冗談抜きにわりと高画質向けのゲームだと思うので美麗なグラフィックでゴッド本塁打やりたいです。
最近カプコンの存在感薄いと思ったら、ソフトの発売本数でも前期42本、今期33本、来期予定が29本だそうで、モバイルにも手を伸ばしつつコンシュマーはDLCで一本の寿命を伸ばしていく方針みたいです。

しかしこれがあのカプコンかというくらい、最近は新規IPの話題が何もなくて新鮮味ゼロなのですが、実質新規IPと言いがたいブラッドボーンがあれだけ賛美される状況ですし、カプコンがここまで動かないということ自体がコンシュマー市場の状況を表しているみたいで残念感溢れます。暗いと不平を言う前に、自ら灯りを付けたら焼け死にました。みたいな火中の栗を拾って火傷することをみんな恐れている感じです。かと言ってUBIやロックスターみたいなバブリー予算でゲーム作る時点で、英語圏でのヒットを前提に作らないといけないので、筋肉とかドンパチとかゾンビとかなぜか1人は劇中に必ず登場しなければならない黒人とかが必要になってくるので、それは別に欲しくなかったねん……みたいな悲しい結末に。それに、たぶんですけど日本人が作るマッチョストーリーって、欧米人の描いた二次絵みたいな感じで、現地感覚からするとコレジャナイロボ感あるような気がします。
日本人にも欧米人にも文脈を共有できるような作品がホイホイと作れればいいんでしょうけどね。そう、例えばゴッドハンドのような…。


ホットケーキミックスって、だいたいパッケージの裏にアレンジレシピ書いてるじゃないですか。いくら美味しくとも、毎回ホットケーキばかり作って食べてると人間いずれ飽きるので、他の用途にアレンジしてホットケーキミックスを使ってみてねという提案です。供給側としては、可能な限り同じものを作って提供するとコストが低くなって儲かります。

無双もストレスが溜まった時など定期的に兵卒を草刈りしたくなる謎の吸引力はありますが、さすがにいつも同じ無双だと飽きてしまいます。そこでシェフは考えました。基本はそのままに、少しずつ味付けを変えて料理すれば良いのではないか。こうしてホットケーキミックスが同じ材料でパウンドケーキやクッキーに化けるように、今期も戦国無双4-Ⅱ、ゼルダ無双、海賊無双3、ドラクエヒーローズと多くの新しい無双の仲間たちが誕生。コーエーテクモは過去最高の業績を達成するに至ったのです。ありがとう無双! ありがとうホットケーキミックス!

無双ホットケーキミックス説などという意味不明な供述をしているうちに無双という文字がゲシュタルト崩壊してきてしんどくなってきましたが、8年間の推移を見てみるとコーエーの場合は収支よりも財務のほうが面白いです。利益の蓄積で使用総資本自体は増加しているのですが、そのほぼ全てが固定資産の増加に回っており、流動資産の増加はわずかです。

バランスシートを見るときは、右側は「どのように資金を調達したか」、左側は「その資金をどのように運用しているか」で見ると左と右の数字が一致する意味もわかりますし、理解がしやすいです。コーエーの場合は、借入をせずに利益の蓄積で純資産を積み上げて、固定資産に投資しているということが見て取れますね。投資有価証券を多く所有して毎期多額の配当をもらったり、ガストを買収したりと、儲けたお金を遊ばせないタイプと言えます。
ただ、ソフトバンクの孫さんのようにガンガン資金調達してまで積極的かというとそうではなく、借入がないということは、あくまで儲けたカネの中で投資するという上限を設けていることになります。
バランスシートの負債側というのは、調達コストの低い順から上から並んでまして、流動負債は最もコストが低くリスクが高く、固定負債はコスト中間リスク中間、株主資本は最もリスクが低い代わりに最もコストの高いカネです。
東証の社長が「日本の経営者は株主資本のコスト意識が低い」と指摘していましたが、なぜかこの国では無借金が是とされる傾向にあります。自己資本比率が高ければ金利の安い借入を起こすことができるので、そこでレバレッジ利かすのが最も効率のよい経営でして、余ったカネは他の投資に回せば拡大戦略が取れるのですが、一方でリスクを高めることにもなるのでこの国では避けられがちなのでしょう。また、利益の蓄積を待って投資するのは時間がかかるので、人のカネで商売するのは時間を買うようなものです。ソフトバンクのように1代で王国を作ろうと思えばどれだけ他人資本を入れれるかが勝負となります。
そういう意味では、ここで出てくる企業の中では投資をしているタイプに見えますが、世間的にはまだ手堅い部類。というかゲーム業界って資本戦略的には全体的に手堅い。最近バンナムやセガサミーのような超大手レベルの再編が見られないですが、「どこも逼迫してないから」というのがその理由の一つかもしれません。


思えば色々ありました。まじめに書いて伝説の呂布的な話になってもアレなので、とりあえずラップ歌ってごまかしてみたり、ラノベのイントロパロってお茶を濁してみたりしましたが、あんなにドラスティックな逝き方をするとまでは思いもよりませんでした。惜しい方を亡くしました。
毎期ものすごい勢いで売上が減っていくのは事業縮小として既定路線でしたが、循環取引で売上水増ししてもなお減ってて結果的に粉飾風吹かせてなかったという想定の遥か上を越えていく始末。普通循環取引したら不自然に売上増えちゃってそれが違和感に繋がるんですけどね。粉飾で資産増やしたバランスシートで債務超過回避ギリギリだったので、粉飾をやって一時しのぎするかやらないで債務超過に落ちるかという、1位がシャーロットで2位がラッスンというどっち転んでも地獄的な高崎山動物園のサルの名前みたいな悲哀があったわけですが、人間追い詰められるとなんでもやってしまうという事例でもありました。そりゃ古畑もカイジ騙しますわ。

損益の方は、本まとめのグラフでは本業の収益である営業利益を並べているのでギリ黒字が並んでいますが、最終利益は引当金繰入とか有価証券評価損とかありますので、毎期赤字です。赤字になるとその分純資産が減少していきますので、その分借入などして調達するか流動資産・固定資産を減少させることになります。インデックスの場合は、無駄な資産をたくさん持っていましたし、借入を増やせるような状況ではなかったので、必然的に資産処分でバランスシートを圧縮していくことになったわけですね。

その結果がH20/8期とH24/8期の財務状況の差として露骨に現れたことになります。4年でここまで変わるのは大したものですね。
資産処分による借入の減少、赤字による純資産の減少で、H20/8期の121,316百万円からH24/8期の23,132百万円まで使用総資本が大きく圧縮されています。使用総資本というのは簡単に言うと会社が商売に使ってる資金の量です。コーエーの欄で、バランスシートは左側が資金の運用先、右側が資金の調達元と言いましたが、その片側の合計が使用総資本となります。調達してきたカネと運用しているカネの金額は必ず一致しますからね。

そして最後の姿では、流動資産・固定資産という商売に使ってる資産の資金を、ほぼ流動負債だけで調達しているという形まで追い込まれたわけです。会計原則では、一年以内に現金化される資産を流動資産、一年以内に支払われる負債を流動負債と分類します。つまり、ほとんど1年以内に支払期限のくる債務(22,365百万円)が1年以内に現金化される資産(7,713百万円)を上回っているわけで、上場廃止とかそれ以前に財務的には倒産にいたるような非常にマズイ状況です。

実際は、流動負債のほとんどが借入金なので期限を伸ばした借換をすればよいわけですが、これが取引先に切った支払手形やら買掛金などであれば、支払いを待ってもらわない限り倒産します。金融機関から期限を伸ばした借換を拒否されるか、手元資金を超える支払いが来て払えなくなる、これがだいたい倒産のパターンです。
とまぁインデックスの場合の直接的な死因は粉飾発覚だったのですが、企業が倒産にいたるまでの一般的な道筋を示すモデルケースみたいな事例でもあるので、インデックスの名前は教材として人々の心に永遠に生き続けることでしょう。ありがとうインデックス!
あ、でもアトラスが生き残ってくれたのはほんと良かったです。


いつぞやファルコムのことを「歩く現預金株式会社」と表現したことがありましたが、よくよく考えてみると誤りでした。どこが間違えていたかというと、会社というのは人間ではなく、足が生えていないため歩かないのです。訂正させていただくとともに謹んでお詫び申し上げます。

かつてファルコムの年間周期は、第3四半期まで赤字が続き、決算前の9月頃にイースや英雄伝説の主力タイトルを発売して一気に黒字転換するという、夏休みの終わりに一気に宿題終わらす小学生みたいなルーチンが続いていました。ところが主戦場をPCからVitaに移してから軌跡シリーズが大ヒット。旧作品も継続的に売れるので上期から黒字になって下期の大型タイトルでブーストかけるという、夏休み前半で宿題終わらせた小学生みたいな無敵っぷり。マーケティングのイロハのイに「とにかく市場のデカイ戦場で戦え」みたいなのがありますが、その教えを絵に描いたような成功でした。だからちょっとお勉強したカシコイ人たちは、すぐにドヤ顔でスマホスマホ言ってしまうのですけどね。

財務に余剰を抱えながらも積極的な業容拡大をせず、なのに軌跡バブルが来てしまったので毎期毎期膨れ上がる現預金。直近の3月の財務状態だと35億の総資産のうち32.5億が現預金。上の表の固定資産とか固定負債のところも、変な棒が出てこないと表現できない状態に。これは一体全体何なのか。なぜ上場しているのか。いったい何がしたいのか。インフレが来たらどうするのか。まるで老人がタンスに入れた壺に現金を貯めこんでいくような運用放棄系の財務戦略については、その余裕が東亰ザナドゥみたいな新規IPやるゆとりにつながってるのだと思うと、遊ぶ側的にはいいぞもっとやれというところがあります。結局のところ、ゲームを遊ぶ側からすると、とどのつまり自分の遊びたいゲームさえ出てりゃ、儲かってても儲かってなくとも、貯めこんでても投資してても、どうでも良いのです。あ、でも潰れたらゲームできなくなるので困りますね。

東亰ザナドゥの発売日は、例のとおり9月30日。今年のファルコムの夏休みの宿題です。ゲーム性は全然違いますけど、個人的にはタイトルからエクスペリエンス臭がするというか、ちょっとオペレーションアビス思い出します。ファルコムの現代ものということで、まさか立川かと思ったら本当に舞台は立川らしいですね。これはゲームの中で第一デパート復活あるで。


苦戦が続くEVAC社。わりと早い時期にソシャゲ参入して「しろつく」で一発当てたは良かったものの、その後はヒット作に恵まれずかれこれ3期赤字が続いています。今期も赤字だと4期連続。ソシャゲと比べると劣るものの、平成23年ごろまで毎期安定して1億程度の利益を生んでいたアーケードを切り捨てたのは判断として正しかったのか。

経営とはリソース管理です。持てる人間や時間、投入できる資金も限られていますから、将来的に閉鎖が続いていくゲーセンにリソースを割くよりも拡大していくモバイル市場へ、というトレンドを視野に入れた事業展開だったかと思います。財務を見ると、規模が縮小しているように、現金商売になるので資金負担が減るのも良いところですしね。
その判断によって一発当てたのがガンホーであり、コロプラであり、ミクシィであるとは思いますし、小さいところではドリコムなんかも別業種からモバイルゲームに事業転換して生き残りました。大きな海を目指していくという方向自体は正しかった。ただ、大海で戦う武器だけが無かった。

正直、ドンパッチンはさすがケイブと唸らされるようなキチガイ…じゃなかった独創的なロボットが多数登場して、ガチャを回すたびにプレイヤーが白目になっていくという今までにない前衛的なゲームでしたし、本来かわいらしくプレイヤーを導くはずのナビゲートキャラクターが、電源を切って東京湾に沈めたくなるタイプのロボットという点も刺激的すぎて、普段ゲームを遊ばない一般のプレイヤーにはウケが悪いのではないかと心配していました。逆にパズドラ遊んでる若い子たちがドンパッチン遊んでるようだと世の中の方を心配してしまいます。ぶっちゃけゲーム的にも、アタックモード発動するたびに攻撃の演出でゲームが止まるSTGの良さを殺すようなテンポの悪さがあって微妙感がありました。

そんなケイブの救世主となるべく、先月リリースされたのが「ゴシックは魔法乙女」、通称ゴ魔乙。誰がこの略称言い出したんでしょうね。ファミ通の提灯記事だと「ゴシまほ」って略されてたので、ホントはそう読んで欲しいのかもしれないですよ。
ゴ魔乙は、とにかくコンボを繋げて稼ぐという従来的稼ぎの面白さもある一方で、難易度の低いモードでもケイブシュー独特の破壊感を堪能できるようにできてて、わりと万人向けの良作だと思います。ただ、利益の面で言うと、正直スコアアタックでもしない限り課金の必要性がないので、普通に遊ぶ分にはどこで課金したらいいのかわからないレベル。スマホという万人向けの筐体で、一般大衆に課金してもらえるのがモバイルゲーのいいところなのに、それを活かしきれずに相変わらずコア層から集金している構造になっています。この不器用さ、実にケイブっぽい。
そもそもスマホでSTGやるの自体向いてないですよね。クソみたいに操作しづらいですし。みんながSTGを楽しめるにはどうしたらいいんでしょうか…。
あ、そうだ。いいものがあるんですよ。ちょっとゲーセンに来てください。これこれ。アーケードスティックっていうんですけどね。これで操作できるようにしたらどうでしょう。ひょっとしてゲーセンとSTGって相性いいのかも?


こうしてみると3年に一度調子の悪い年があるという隔年選手みたいな様相もある中、売上は着実に伸びていっていますが、未だにディスガイア頼みの状況が続いており、ネクストディスガイアを作るという課題自体はかれこれ10年くらい続いています。コーエーの無双ホットケーキミックスの話じゃないですが、思い起こせばファントムブレイブあたり、ディスガイア・フォーマットで味付け変えて食ってこうとしてたのかもしれません。ディスガイアシステムって結構味付け濃いので、一回食べたら当面いいやみたいなところがありますから、難しかったのかもしれません。

というわけで、有力IPをこれから作る必要があるという課題を抱えているため、新規IPにこれからもチャレンジしていく方針ということで非常にありがたいことです。逆に言えば、日本一は有力IPを持っていないからこそチャレンジをしますが、ほかの大手どころは既に有力IPを抱えてしまっているからこそ、企業が合理的に動いた場合、チャレンジのインセンティブが働かず、結果的にシリーズ物が溢れてしまうのかもしれません。ほんと合理性というのは、正しくあれど面白くないですね。エンタメ産業が不合理を作らずして誰が世の中を面白くするというのですか。みんな、自分で作れない不合理を待っているのです。

従来からディスガイアの英語版もリリースしてきましたが、短信と同時に公開された成長戦略によると、これから海外需要に応えるためにSTEAMへの展開を始めるみたいです。特定の本体に依存しないリスクヘッジ的な側面が強そうですね。ちなみにこの「成長戦略」(注:リンク先PDF)ですが、大手他社が大きな文字とグラフを活用したいかにもパワポ臭いカラー資料を作るのが当たり前な中、特に数字も並べることなく、抽象的な想いを言葉にしてWordにベタ打ちでPDF吐かせましたみたいなところが、いい意味でも悪い意味でも中小企業の延長線的な不器用さがにじみ出ててわりと好きです。具体的な施策が後半まで出てこなくて、最初のほう社員向けの説教読んでるのかと思いました。日本一は、本業以外にもこの辺のIR技術が課題といえば課題かもしれませんね。


短信の頭に「「ゲーム人口の拡大」という基本戦略に基づき~」という文言が何気なく復活していました。前にサラッと外れてたのは一体何だったのかわかりませんが、今後もこのビッグな方針を貫いていてほしいですね。
円安もあり久々の営業黒字を計上しましたが、こうして改めて見ると、わずか6年で売上が1/3になっててえらいことです。並の中小企業だったら半分になった時点でだいたい潰れています。そうならないのは、財務に食いつぶす余剰があったことと、元々の発射点が高かったこと。ピーク時の売上1.8兆規模で営業利益率30%を確保するのは相当高い水準です。

たった2万5千円で売っていたWiiやDSをどれだけ安く作ることができていたか、そして「ゲーム画面ではなく、遊んでいる人を見せる」というCMの見せ方の革命が当時どれだけ効果を発揮したかを数字が如実に示しています。その後Wiiの売上も頭打ちになってきたところで、転換点は平成23年の新携帯機3DS。当初「DSに3D機能付いただけなのに2万5千払うのきつくね?」という認識をしている人も多く、すれちがい通信なんかの新機能を周知できずスタートダッシュに失敗。あっという間に値下げに追い込まれ、赤字転落。
頭の痛いことは続くもので、泣きっ面にWiiU。こちらは台数が伸びませんでした。ファミリー世代にリーチしたWiiの強みを活かすためにWiiUという名前にしたのだと思いますが、逆に任天堂の新型機と認識されない事態に。未だにうちの親なんかはWiiとWiiUの区別がついていません。また、ファミリー向けの機種でタブコンが1台しかないのは致命的でした。このアンマッチは帯に短し襷に長し。タブコン増やすとコスト的な問題が出ますし、タブコン使わないようにするとタブコンなんていらんかったんや問題になるという二者択一の構造問題があるので、新本体のNXに切り替えていくという判断はありです。今年の頭くらいから、ファミ通の発売予定欄見てもWiiUのソフトが全然なくなってきてたのでそれっぽい感は漂っていましたが…。

今後については、ガンホー、DeNAとの提携でも明らかなように、知的財産権でウハウハ方式に切り替える方針のようですので、売上1.8兆を回復するより利益率の向上で利益確保を行う方向に舵を切っていくものと思われます。かつて「遊び方にパテントはない」と言い切っていた会社と同じ会社かと思うと胸が熱くなるな。財務はきっとコンパクトに推移するでしょう。
自分ところで生産を行うと在庫リスクとか抱えることになるので、やっぱライセンスビジネスが一番よね、とは多くの製造業の経営者が羨ましがるところではあります。ああ、適当にゆるキャラ考えて誰かにぬいぐるみ製造させて遊んで暮らしたい…。

そしてUSJと提携という話。ついに夢見た任天堂ランドですよ。実際はハリーポッターみたいに、任天堂エリアみたいな感じで実現されるのだと思いますが、ファミリー呼び込みたいUSJにとってピンズドなコンテンツかもしれません。持参した携帯機を地面に落として、壊れたらメカ山内組長から鬼の形相で怒鳴られるアトラクションとかで子どもたちを喜ばせて欲しいですね。


中間期の流れから変わらず、営業利益ベースで言えばモバイル事業以外すべて黒字で、モバイルもソニー・エリクソン買収時の営業権償却を行ったことという一過性の要因により赤字と、好調でないにせよそれなりという形。PS4は依然好調ですし、懸案のテレビが赤字脱却するという今後に向けても見通しの良い決算になりました。やっぱPS4は良い本体でしたよね。全体的に動作が軽快で、ゲームが遊びやすく作られているところが良いです。PSPlusの月額課金も、多くのユーザーを獲得して予算も潤沢になったのか、フリープレイのラインナップも充実度が上がってきていて、歯車が良い方向に回りだしてきています。TrialsFusionとかもそうですが、最近はDLCで拡張するソフトが増えてきてるので、本体だけフリープレイに投入してDLC買わせるみたいな事例も増えてきそうです。

ところでソニーの稼ぎ頭といえば銀行・生命保険の金融機関業務ですし、今期も2,000億の営業利益と一番稼いでいる分野なのですが、財務を見ると負債額の増加にその成長を確認することができます。H20/3期決算の預金負債1.1兆円からH27/3期決算の預金負債1.9兆円と銀行業務の拡大を見てとれますし、H20/3期決算の保険債務3.3兆円からH27/3期の保険債務6.4兆円とこちらも大きく増加。金融機関というのは資金を調達してきて運用する利ザヤのスケールで稼ぐ組織ですから、債務は多ければ多いほど良いんですね。

今や金融が大黒柱なので「ソニー銀行」みたいな言い方をされることの多い会社ですが、逆に言えば製造業で稼いだ金を運用する先を見つけて、収益の柱まで育て上げる先見の明のあった会社だとも言えます。トヨタだって自社の信用力を背景に銀行から金借りて、車買う消費者に貸しつけて車の代金と金利で二重に儲けるビジネスモデルで成功してますし、カネを遊ばなさいことの重要性を実証した例と言えます。
余談ですが、トヨタって無借金の会社みたいに認識してる人もいて逆にこっちが驚いたこともあったんですが、それは全く逆でトヨタはむしろ日本一借金の多い事業会社です。借入というのは多いからダメというわけではなく、事業に見合った適切な規模と利ザヤで利益の出る運用方法さえ確保してさえいればそれで良いのです。


梶谷・筒香・ロペス・バルディリスと並んでいる打線を見れば、今期ベイスが強いなというのは予想していた人も多いと思いますが、現時点で首位に立っているのは2つの嬉しい誤算があったからでしょう。一つは、グリエルの代役元キャップの好調。相変わらず長打がないのでOPSは低めに出ますが、出塁率.350程度を維持してくれれば強力な中軸が返してくれますのでそれでうまく回るはずです。もう一つは、新守護神の小さな大魔神山崎康晃の活躍。接戦を取れるのは非常に効率的に勝ちを積み上げられます。また、野手も投手も中核選手に故障者がないというのも大きい。ここにきて梶谷がちょっと心配ですが。やっぱ優勝するチームって大きな故障者が出ずに、打つべき人が打ってることが多いですよね。今シーズンのここまでは巨人は阿部や坂本、広島はエルドレッドや黒田が故障してチームの当初計画を大きく狂わせています。かつて原監督は「強い選手が欲しい」と発言しましたが、どれだけ能力があっても会社に来ない社員は戦力にならないですからね。他の選手の負担も増えます。逆に阪神はなぜ主力に大きな故障もなく鳥谷も残留して去年の戦力そのまま持ってこれてるのにこんなに弱いのか…。メンタル故障してる選手が多いからですかね。守ろう! 社員のメンタルヘルス!(省略されました。続きを読むには番長にもう一度優勝を経験させてあげてください

直近決算ではトレンドを変えられず減収減益でした。この数字が訴えてくるのは、売上が下落する際の撤退戦の難しさ。たとえば平成24年3期と直近期の売上は同じくらいなのですが、利益は大いに落ち込んでいます。事業が絶好調なときは、もっと仕事をやっていくために人を増やしたり、投資をしたり、ベイスを買ったりして規模を拡大するのですが、天井を叩いて右肩下りになるときは、その投資が招いた固定費は減りませんから損益分岐点は一段高くなっています。
無理して手を広げなくていいじゃんというのは簡単ですが、それはそれで次の弾がなくなるんですよね。んで、今ヒットしてるものが終わったら、残るのは小さなショボくれた企業だけです。今まで何をやっていたんだと、株主はブチ切れます。そうならないために、企業は次から次に投資を行って新しいものを生み出し続ける必要があるのですね。回し車で走るハムスターみたいに終わることなく。そして、規模を縮小する撤退戦の難しさを今味わってるのがDeNA・GREEのソシャゲプラットフォーム勢と、任天堂です。
任天堂がDeNAと組んだのは、任天堂の弱点とも言えるモバイルとネットワークの補強じゃないかと思うのですが、この秋くらいにはニンテンドーネットワークの新しい形が見えてきそうな感じで楽しみなところです。

そういやモバゲーの海外事業って最初から赤字が続いていて黒字になったの未だに見たことがないのですが、やっぱガチャの成功ってギャンブル好きの日本人の性格特有のものだったんですかね。パチンコとかJRAとかやらの積み上げで日本人のギャンブル支出って世界一らしいですし、モバゲーの本質はゲームでなくギャンブルであるとちゃんと認識していればこんなことには…。友達と酒飲みながらガチャ回すのは盛り上がりますけど、友達と府中競馬場行って馬券買う盛り上がりとぶっちゃけ一緒みたいなところあります。

最後に、ベイスは真剣に経営してくれる本当にいい会社に買ってもらいました。「つまらなかったら返金チケット」とかの失敗もありましたが、フロントが能動的にアクションしていった結果、観客動員数も2012年16,194人、2013年19,802人、2014年21,730人と右肩上がりですし、今ではもっとお客さん入っています。今期の赤字は21億。来期は縮小して13億の赤字を見込みます。短信上、現在「その他」に分類されている事業セグメントも来期から「野球事業」として独立して区分するので、より収支が見やすくなりそうです。チームもいよいよ強くなってきて、苦しむ親会社に「あのとき助けてもらったベイスです…」のベイスの恩返しが本当にあるかもしれません。
なんだかんだでプロ野球というのは古い企業で運営されてきた組織です。プロ野球が継続的に続いていくには独立採算でやっていけるようになる必要があると思うのですが、今後プロ野球をメジャーのような近代ビジネスに育てるのは、IT企業3球団にかかっているところが大きいと思うのです。


ビジネスモデルがほぼ同じなのでトレンドとしてはDeNAと同じ軌道を辿っています。シンデレラガールズやワンピースに相当するヒット作がなかったので、頭打ちの時期はDeNAより少し早かったですね。直近四半期の決算では、商売の利益である営業利益は黒字ではあるものの、子会社の「のれん代」について207億円ほど減損損失を計上しているため最終赤字となっています。
前回のソニーの項目でも説明しましたが「のれん代」というのは、いわゆる営業権のことで、例えば150の価値を持つ会社を200で買収したとき、残りの50について会計的には資産として処理します。一応200払ってるわけですから、50については見えない価値があるものとして解釈するわけですね。ここから、日本会計基準を採用している会社は、5年に分けて償却で損失計上して処理します。国際会計基準を採用している会社は、定期的に償却で処理せず、その価値がなくなったと判断されるときに一括で処理します。

GREEは、日本会計基準を採用しているため本来5年で償却処理するところ、買収時に見込んでいた収益の回収期待が薄くなったとして、今期前倒しで損失処理したというのが、「のれん代」の減損損失が発生したという理由となります。具体的には、ポケラボとオープンフェイントの買収の件ですね。端的にいうと買収額算定の失敗となるでしょうか。ぶっちゃけ自社ですらよくわからないのに、他社が将来生む利益を適切に算出するというのは実に難しい作業です。コンサルは「市場規模がこれだけですからこれだけのシェアを取るとして~シナジー効果が~」と言いますが本当は適当なものです。コンサルはわかったふりをするのが仕事であって、本当にわかるのであれば自分で商売をやっています。

ところで城姫クエストって周りで誰もやってないんですけど、どんな感じなんでしょう。完全に見た目がDMMそのままという感動的なトップページ見ただけで頭痛くなってチュートリアルすらやる気も起きなかったんですが。おっ、次はDMMと裁判か? と思ったら城姫は角川が噛んでるのでそうはならなさそうで残念、じゃなかった良かったです。
GREEでリリースされたゲームで数年数十年経って評価されるゲームは特にないと思いますが、ただエグザイルが仮装してる聖戦ケルベロスの画像のシュールさだけは後世必ず再評価される時代が来ると信じています。


タイムマシンがあったとして、Gravityを子会社にしたりDS版ラグナロクオンラインを出したりしていた平成20年頃の自分に「6年後のガンホー、利益100倍になってんぞ」と伝えたところで「お、そうか。ガンホーがんばってんな」とゲラゲラ笑われるのがオチでしょう。

まるで一発当てたお笑い芸人みたいな利益推移ですが、正直思ってたより息が長いですね。一本のゲームにしてはホントに息が長い。ユーザー層の移り変わりが気になるところではあります。パズドラ一本で、ピーク時のDeNAやGREEの全社での利益を凌ぐ数字を上げているというだけで、これがホンモノのお化けコンテンツかと言った感。一応足元ではパズドラも前年比での落ち込みが見えてきてますし、この一発ネタのブームが終わった後どう食ってくかが芸人としての本領が問われるところなんでしょうが、財務にも反映されているとおり、貯めこまれた利益が現預金に積み重なっただけで特に使われていることもないので、当分遊んで暮らせそうな状態。これが自分のお財布なら今すぐ会社辞めてゲーム買い漁って暮らすところですが、ガンホーは上場企業なので利益を増やす方向に使わねばなりません。繰り返しになりますが、経営とはリソース配分の仕事です。カネの集め方、それからカネの使い方を知っているのが優秀な経営者です。銀行に預けていても雀の涙みたいな利回りにしかならないご時世なので、ここからはカネの集め方だけではなくカネの使い方について期待されるフェーズに入ってきます。いいスタジオあれば買っちゃうみたいな話も出てくるかもしれません。

ところで現『Let it Die』になってしまった元『リリィ・ベルガモ』が音沙汰ない感じですが、お元気にされてるのでしょうか。ぶっちゃけ原型留めてないので別ゲー扱いで良いと思いますけど、リリィさんはすげえ尖っててコアユーザー向けゲームのオーラプンプンさせてたんで返す返すも残念でなりません。


敵が強ければ強いほど~TAITOにぶつかり合うだけ~。テニスの王子様ミュージカルの運営会社として知られるマーベラス。テニミュも息の長いコンテンツになっていますけど、そのノウハウを活かして弱虫ペダルや薄桜鬼も舞台化して、いつの間にか収益の柱の一つとなっています。ニコ動の空耳動画で完全に黒歴史化と思いきや、多くの人の耳目に触れたという点で結果的に成長を遂げるという事例。一方その頃ドワンゴの経営陣はブラウザ三国志にアホほど課金していた。後にブラウザ三国志のAQインタラクティブがマーベラスに吸収されるのですからドワンゴとマーベラスには縁遠からんものを感じます。

本業のゲームの方は平成24年頃までコンシュマー部門の赤字が続いていましたが、閃乱カグラの登場により回復基調に。25年度、26年度の稼ぎ頭になるのですが、直近決算ではコンシュマー部門が減収減益となり、変わって躍り出てきたのがオンライン部門。ほんとどこも似たような流れだなと思いつつ、その流れを決定的にしたのがコナミにおけるドラコレ、スクエニにおけるドラクエSLだとすると、マーベラスのそれは、剣と魔法のログレス。実はちょっと遊んだことがあるっちゃあるんですけど、昔のMMOみたいなゲーム性で個人的にはそこまでハマれませんでしたが、言ってみればこの場合、ゲーム性に価値があるんじゃなくて、PCでしか遊べなかったゲームが誰もがスマホで遊べるようになったことに価値があるのかなと思いました。

ところで「IT土方」と最初に表現した人が意識してか知らずですが、ソフトウェア製造業というのは建設業によく似ていて、作るものについての会計処理もほとんど同じです。デベロッパーは土建屋さんで、パブリッシャーが不動産販売会社みたいなものです。
そういう意味では一流の開発者というのは宮大工みたいなもので、技術の継承というのが非常に重要になってきます。宮大工の技術が継承されずに過去の寺社仏閣を復元できなくなるのは悲しいことですよね。つまり何が言いたいかというと、テクモとマーベラス(というか厳密にはタムソフトですけど)のおっぱい技術が世界的に見て非常に高い水準にあるのならば、それは職人芸とでも呼ぶべき技術であり、この職人芸を失わせることは国家の文化的損失とも言うことができるということです。我が国は、本来技術で身を立てた技術立国だったはずではありませんか。スパロボに例えると、テクモをリアリティのあるエロさを追求したリアル系おっぱいとするならば、マーベラスは夢のあるエロさを追求したスーパー系おっぱいと言えるでしょう。
おっぱいに限らず、閃乱カグラは全体的なモデリングについて「二次元的かわいさ」が上手く落とし込まれていて、800年後の人類が「21世紀の人類はここまで2次元に近づいていた!」と驚くような歴史的遺物となるべき技術と思われますが、ぜひロストテクノロジーとならないよう、中世から今にまで宮大工の技術が伝えられているように技術力の継承を行っていただければと思います。

【総括】
  • この8期の流れを大きく括ると、平成22年頃までのWii・DS時代、平成23年頃からのソシャゲ時代、平成25年頃からのスマホネイティブゲー時代という感じでしょうか。コロプラ・ミクシィはここには入れていませんが、大きなトレンドとしてはガンホーと同じセグメントで良いかと思います。こうしてみると、時代の寵児の寿命は3年といった感じなんですかねぇ。
  • サードパーティは、よりユーザーの多い、マーケットの大きいハードに移っていく傾向がありました。PCからVitaに戦場を移して劇的に利益を伸ばしたファルコム、コンシュマーからスマホに展開し利益体質を作ったマーベラス、その他バンナムやスクエニ等も次々とスマホに戦場を移しています。スマホゲーム市場も、中小メーカーが活躍した黎明期と違い、グラフィックもリッチ化し開発コストも上がって海の色が赤く染まりつつあります。一方で、スマホに早くから活路を求めながら失速したケイブのような会社もあります。
  • コンシュマー市場ではソニーが躍進。とはいえ、国内販売数は大きく伸びておらず、旺盛な海外需要の取り込みに勝機がかかっている状況。海外志向のソフト割合が増えていくものと思われます。むしろ国内メーカーのコンシュマーって、それ一番遊びたいやつなんですけどね。
  • ところで小川一水の『天冥の標』って読みました? 読んでない? それはなんてラッキーなんだ。君は一から『天冥の標』を読めるチャンスを持っているのだから(アメリカ人みたいに両手を広げながら
    本作に「進化は無指向性であり不可避である」と語られるシーンがあります。無限の可能性と無数の失敗を経て、どこかしらに動き続けるのが進化です。この期間のゲーム業界の大きなビジネスモデルの変化として、古くはパンヤなんかのPCゲーム市場であったアイテム課金制がソシャゲとセットで浸透。深く狭く課金させ、最も効率的に売上をあげられるメカニズムが市場を席巻しています。ネタバレになるので細かくは言いませんが、『天冥の標』でいうアレと似たような話です。植物生態系。面白いのでみんな読もうね、『天冥の標』。市場経済では最も効率が良い方法こそが正しく、古いメカニズムを駆逐するという原理はあれど、それで良いのかという疑問は常にあります。ほかに答えはないのでしょうか。
  • できうるならばゲームの中の世界にくらい現実のカネをリンクさせるのは勘弁願いたいですし、それはゲームがゲームでなくなってしまうので、ゲーム作ってる人たちもそう考えていると思いますが、現実的に資本主義という枠組みの中でそれを変えるには「基本無料」に勝てる効率的なメカニズムが発明される必要があります。遊んでる姿を親に見られたくないバーチャルボーイとか、謎の配信システムのサテラビューとか、奇抜なコントローラーの64とか、取っ手を掴んで鈍器としても便利なゲームキューブとか、画面が2つあるDSとか、いい年した大人が棒振り回して遊ぶWiiを作ってきた任天堂あたり何か革命的な仕組みを思いついてくれるのではないかという期待はあるのですが、あるいは今我々が思いつきもしないようなえげつないシステムが生み出され、アイテム課金を駆逐する日が訪れるのかもしれません。これが、資本主義のサガか…。
  • たった8期でこれだけ状況は激変したわけですし、8年後は今から想像もできないような事態になっていることでしょう。だいたいの場合、今あるものが逆転ホームランを打つというより、今ないもの、無から生まれるものが勝ってますね。だからこそ未来はわからないのですが。ただわかるのは、ゲーセンがヤバいってことだけです。
  • ゲーセン事業だけを抜き出したデータについてはこれとは別個に作っていますが、ゲーセンの状況整理は誰もやってくれないので、そちらはしばらく続ける予定です。「ゲーセンと消費税」というのは、今見ておくべきテーマです。
そんなわけでこのまとめは今回で終わりです。最後だからと色々書いてたら2万字を超えてしまいました。ネットの長い文章は例外なくクソ。長い間お付き合いいただきありがとうございました。えんいー。

ビルゲンワースの月の意味は

ときに仮想現実は現実を上回る魅力を持つことがあります。
「二次元より優れた三次元などいねぇ!」とジャギだって言っていたような気もしますし、げんしけんに憧れて現代視覚文化研究会を作ったところで、訪れるのは期待外れの未来だけのような気もします。想像上の現実は、いつだってホンモノの現実より美しい。

最近ブラッドボーンばっかやってんすけどね。ソウルシリーズらしいシビアなゲームバランスにばかり目を奪われがちですが、実際ゲームオーバーになったときの「Bloodborne」という文字列を白目で眺め続けたおかげで、こうして「Bloodborne」という文字列を検索もせずに書けるようになったりと教育に良い点もたくさんあります。それまではブラッドボーンと言われると「Bloodbone」と想像して、「血と骨……クールなタイトルじゃねぇか」と思ったり、「マジックザギャザリングの『灰は灰に、塵は塵に』みたいなものかな?」と思ったりしていましたが、おかげさまでだいぶ知性が進化しました。

ほかにも星の娘エーブリエタースたんという萌えキャラが登場したり、赤いリボンを付けた小さな女の子を安全な場所に案内してあげるイベントがあるなど、登場人物も魅力的で、最近の萌え豚にも安心して遊べる仕様になっています。



ブラッドボーンは近年のゲームでも抜群に景色の美しいゲームです。特にビルゲンワースの湖面に映える月に、ゲームの手を止めた人は多いのではないでしょうか。

「I love you」を「月がきれいですね」と訳したのは夏目漱石だそうですが、ゲームの文脈においてだいたい死闘が始まるフラグである「月がきれいですね」は「I kill you」という意味合いになります。この月はまさにフロムゲーを象徴する配剤と言えましょう。

ヤーナムの美しい世界は一種の観光体験です。
叫び声や悲鳴が飛び交う石造りの美しい街並みを歩けば「あぁ別にヨーロッパ行かなくていいや」と興味が充足されますし、巨大ネズミが徘徊する汚い下水道を歩けば「マンホールの下、気になってたけど別に降りなくていいや」と諦めもつきますし、いずれ現実の外に興味がなくなって引きこもりがちになってしまいます。ヤーナムにかぎらずゲームの景色は現実の上位互換になりつつあります。実に美しい。外歩いてても写真を取ることはあまりありませんが、PS4ではボタンひとつで簡単にスクリーンショットが撮れることを神に感謝したくなります。

そもそもテクノロジーとは旧来の現実を書き換え、新しい現実を作っていくものであって、仮想現実の技術だけでなく、例えば将棋でもプロ棋士に匹敵するコンピューターが出現しつつありますし、いずれはアンドロイドが100mを5.0秒で駆け抜け、200km/hの直球を250mのホームランで打ち返し、360ヤードのホールでホールインワンを決める未来が訪れることでしょう。

ただそれが幸せをもたらすものかと言えばそうではありません。
ロボットが自分の仕事を代わってくれて遊んで暮らせる未来を夢見た作業労働者を見てみると、確かに単純作業は労働者からロボットに移譲されましたが、ロボットの所有権は資本家にあったため、結局労働者が労働から得ていた対価を資本家が払わなくて良くなっただけというカネの流れが変わっただけで、かわいそうな労働者は生きていくために「人間らしい付加価値」のある他の仕事を探さざるを得ませんでした。働くという行為自体からは逃げられなかったのです。

ヤーナムの景色がどれだけ美しくとも、現実の労働者の毎日は変わりません。
そして彼は今夜も残業帰りにひとりプラットフォームに立ち、空を見上げて言うのです。

「月がきれいですね」

デスクトップの乱れは心の乱れ

たまたまインターネッツをやっていたところ、へるしんかの素晴らしい壁紙をお見かけしまして、せっかくなので使わせていただかん手はないと久々にデスクトップを弄っておりました。一昔前だとデスクトップ晒し板とかに晒して「見辛い。実用性皆無」「なんで時計2つ置いてるの?」 「ダサい(直球)」と真摯なアドバイスをいただいて3日くらい寝こむくらいの感じだったんですが、最近はデスクトップ晒しスレすらあんま見ないのでここに置いとくくらいしかすることがないです。

というわけで今回作ったセット。Rainmeter使ってザクッと。テーマで保存してテレビのチャンネルみたいに切り替えられるのRainmeterのいいトコよね。しんかのやつはフォント小さめで無駄な計器を配置してしんかっぽさを出してみたけど、黒背景で見やすく、計器も脇に寄せれたから実用に耐えられそう。





なお前回(2年前)作ったセットはこちら。



まるで進歩していない…。(安西感

使ってるツールとか。だいたいRainmeterのスキン切り貼りするだけだからマジで楽な時代になった感。

Rainmeter
計器類の表示。スキンはDeviantArtから落として切り貼りしてみよう。

ObjectDock
ドッグランチャー。ドラッグ&ドロップで設置してアイコン変えればOKと手間いらず。

Apricot
デスクトップマスコット。継続的に謎の供述を行うほか、RSSでニュースも拾ってくる。

Broadway
iTunesで再生している曲のアートワークをネットから拾ってくる。グーグルさまから拾ってくるので同人やマイナーなアルバムでも拾えるのがグッド。デスクトップに再生スキン置くならアートワークがないと少し寂しいよね。

定期的に晒しスレみないと新しいソフトの情報も入ってこないし、置き方とか煮詰まってくるところあるので最近晒しが少なくて困っています。

今シーズンのプロ野球展望、あるいは各球団の気になるトコロ

昨シーズンはむやみやたらと予想が当たりすぎて人生のピークかあるいは自動車事故で死ぬ感あったんですが、自慢しようにも誰にも言えなくて残念だったので、今シーズンは予め書いておいてあとで自慢しておけるようにしようと思います。こういうのって書くと外れるよね、ちぃ、知ってる。

ちなみにデータはスラッガーの選手名鑑(元データはデータスタジアム社)とAcademic Ball Parkから拾っています。Academic Ball Parkの分析はセイバー好きなら見ておくべきだし、スラッガーの選手名鑑はコース別打率があって全体的に見やすくて好きです。



【パ・リーグ編】

1位 福岡ソフトバンクホークス
強い!絶対に強い!とか黄金バットのナレーションの人が言い出しそうなくらい強い。せっかく秋山監督が2番今宮とかいう大リーグ養成ギプスを付けて戦うとかいうハンデをくれていたのに、工藤新監督は今宮を下位打線に下げるという血も涙も無い差配。もはや弱点らしい弱点といえば、強いてあげれば先発に絶対的エースがいないことによる短期決戦の不安と、森福のセットポジションの長さと、強力な捕手の不在くらい。捕手は細川鶴岡細山田と元他球団の正捕手をコレクションしているもののどれも帯に短し襷に長し。まぁひとつくらいは欠点ないと、かわいげがないよね。
投手陣も圧巻。大隣・スタンリッジ・摂津・武田・中田・松坂の先発陣は穴がないし東浜も出てきた。故障中だけど元日ハムのウルフもいる。おまけに韓国最優秀防御率投手のバンデンハークも取れた。バンデンハークは韓国在籍時の指標も優秀なので、十分日本でも通用しそう。ちょっと故障してるし、先発枠も埋まっちゃってるけどぶっちゃけ松坂・中田あたりよりは優先して使っても良いのではないかと思いました。第二のグライシンガーになれると思う。それに盛岡大付属の松本くんも取れたし、将来も安泰。松本くんはリストの柔らかいバッティングが非常に良いのでぜひバッターとして見たかったけれども。
パワーヒッターの多いチームにとって福岡ドームランの新設も良い方向に働きそう。
今シーズンの見どころは、別人になって帰ってきた松坂がどれだけやれるか、それと千賀の復活を期待。あの真っ直ぐとフォークは、WBCで日本代表のクローザーとして世界に見せる価値があると思ったんだけどなぁ…。まぁ若いので焦らずゆっくりリハビリしてもらえれば。

2位 オリックス・バファローズ
鉄板過ぎて面白みがないけど、パではやはりこの2チームが抜けてるよね。投手力なら絶対的エースがいるオリックスに分があるけど、総合力だとホークスの方が上。ホークスの層の厚さでは、そんじょそこらの事故じゃ順位が落ちてこない。層の厚さといえば、オリックスも負けてないんですけどね。T岡田ヘルマンといるのに、ブランコ獲って小谷野獲ってあげくの果てにマイナーリーガー中島さんも獲るという、一体何人のファーストとサードを置くのかという、DHがあるとはいえポジション被りの謎補強。何人故障しても次々とファーストとサードは湧いてくるぞ。強いて言うなら、T岡田を外野にやって、ファースト中島、サード小谷野、DHブランコで、ベンチヘルマンなんでしょうけど。まさか中島さんがセカンドやショートできると考えていたとは思いたくないですが……。
中島さんは手首やってるので例の右に弾き返す長打がどれだけ生きてるかわかりませんし、大きいのがなくなってればアヘ単のファーストに3億5千も払わされてることになりますし、岩村・福留・西岡の帰国シリーズの中でもっともヤバそうな最後の大物が満を持して帰国してきた感じ。しかし守備はまだしも打撃は通用すると思ったんだけどなぁ…。アスレチックスへの入団が決まった時、ビリー・ビーンが中島の印象を聞かれて「守備が良い」とか答えてた時点で、こいつ真面目に見てねーな感はあったんですが。
先発陣も充実の中で広島からバリントンを獲得したけど、先発は6枠あるし故障も多いので何人いても困らないんですけどね。
今シーズンの見どころは、それでも中島さん。中島さんだーいすき。

3位 埼玉西武ライオンズ
なぜ新監督はどいつもこいつも「守り勝つ野球をしたい」「走れて嫌らしさのある野球をしたい」とスモールベースボール信仰を宣誓しますか。アメリカ大統領の宣誓みたいな決まりでもあるのですか。田辺新監督も「ホームランに頼らず、足を絡めてつなぐ攻撃をしたい」がモットーだそう。個人的には、野球というのは、もっとも効率良く点数を取れるのがホームランであって、スモールベースボールとは、長打力のないチームが、打てるチームに勝つために仕方なく選択する弱者の知恵だと思うんですけどね。西武みたいな打てるチームが、バントとかの小技に頼るのは角を矯めて牛を殺すようなものなので、むしろ打って打って打ちまくる方があってると思います。役者は揃っています。
だからもう正捕手森でいいんじゃないでしょうか。銀仁朗と森の打撃力の差以上のものを守備で生み出すのは無理です。すると、捕手で森、二塁手で浅村という本来守備型のポジションに強打者を置く優位性を活かせますし、さらにはファーストにメヒア、DHにおかわりを置くと、なんとサードに山川穂高が使えます。山川はイースタンでOPS1.0超えてますし、下でもうやり残したことはないですよ。出塁率の高い栗山と渡辺直人も上位で使って、彼らを中軸に並べたときの攻撃力はヤクルトを凌ぐのでは。うはwwww夢が広がりんぐwwwwwwwとか思わずインターネット古語が出てしまうくらい夢のある攻撃陣。幸い、ヤクルトよりもピッチングスタッフは揃っていますから、あとは守備がどうかくらい。実際の監督やって守備無視布陣やったらめっちゃ叩かれそうですよね。
今季は、上述の山川穂高が気になりますね。じっくり使えば一軍でも相当の成績を残すはず。浅村・中村・メヒアと並ぶと強力。あとはドラ1の高橋光成。シーズンの終盤くらいにチラホラ見れればいいかな、くらいで。

4位 北海道日本ハムファイターズ
ほんと吉川どうしてしまったんやろ…というのがこの2年だったかと思いますが、大谷や昨シーズンから加わったメンドーサも安定しているし、有原が取れちゃったんで、吉川さえMVPの時代を思い出してもらえればピッチングスタッフ自体は揃うと思うんですけどね。メンドーサは濃い日本人みたいな顔してるわりにネチッコイ投球で6割近いゴロアウト率が特徴。ぶっちゃけ広い札幌ドームより神宮で投げさせてあのチームを助けてあげたい。
打撃陣を見ると中田や陽岱鋼と代表クラスの選手がちょくちょくいるわりに、中間層が薄くて打線に格差があるので、3Aで首位打者争いしてたホンモノのメジャーリーガーであるところの田中賢介さんの復帰はデカイ。日本だとセカンドで使えるしね。なんだかんだで賢介さんは3Aどころかメジャーでもヒッティング技術は通用してたし、パワー不足と守備の問題さえなければ…といった結果でした。やっぱメジャーの内野は相当の守備力がないと使ってもらえないし、かと言って外野に回されたらゴリラどもの打撃と比べられなければならんので大変です。バランスが良い選手より、何かに飛び抜けたものがないとダメなのかもしれんね。愛に飛び抜けてても大丈夫っぽいところあるけど。
ちなみに今年のドラフトの勝ち枠。1位で有原はまだしも、3位で淺間はズルすぎる気が。逆になぜ3位まで残ってたのか胡散臭すぎて気持ち悪いレベル。大谷筆頭に全体的にチームが若いので、チーム編成的に数年後に全盛期が来そう。マー君流出の直前がピークだった楽天みたいに、大谷流出の直前がピークのような気がする。
今シーズンの見どころは、武田勝と武田久。まさか両武田が同時に死んでしまうとは。寿司屋の方は、抑えてた時代もWHIPの数字が凄まじいことになってたので時間の問題感凄かったですが、勝の方は軟投派なので下柳みたいに打者二順くらい抑えて降りるくらいの衰え方で済むかと思ってたんで昨シーズンは残念でした。ぜひ下柳コースで持ち直していただきたい。

5位 千葉ロッテマリーンズ
指標的には相当ヤバイわりに全く補強がないどころか成瀬が抜けてるんですが、デスパイネの来日が昨シーズンより早いはずなので、その分勘案して5位。結果161打席とはいえ昨シーズンのOPSは1.0超えで着地でしたし、帰国後のキューバリーグの成績も圧巻。やっぱキューバトップクラスの選手は最高ですわ。あとは、荻野が去年より持ってくれれば…といったところ。さすがに142打席よりは減らねぇだろ(フラグ)。
先発陣は、涌井もイニングは食うけど成績自体は微妙な感じになってしまいましたし、真っ直ぐが素晴らしい触れ込みだった藤岡の平均球速はいつの間にか140km/h切ってるし、唐川も相変わらず球遅いし、頼りになるのは石川くらい。益田・カルロスロサ・西野につなげるまでにどこまで粘れるか。先行してゴール板まで何とか流れで持っていく柴田善臣みたいな勝ち方が求められます。総じて抜けているところといえばデスパイネの攻撃力と荻野の走力、岡田の守備くらいなもので全体的なスタッツの低さが順位に重たさを与えてくるように思います。
あと選手名鑑の大松のコメントに「一部のファンからカルト的人気を誇るだけに何とか奮起して欲しい」ってあるんですけど、何のことでしょうねぇ。
今シーズンの見どころは、昨シーズンから引き続きクルーズの守備。正直この成績だと、いつまでいるかわかりませんし。UZRは-5.2で、エラーもリーグワーストと評判倒れの守備でしたが、時折見せる曲芸プレイがすごい。まさに「魅せる守備」といった感じで、いかにもそれっぽいメジャーリーガー感出てくる。

6位 東北楽天ゴールデンイーグルス
オールスターまでに大久保監督が更迭されるか否かのトトカルチョ結構熱くなりそう。
一体なぜデーブの下のヘッドコーチが橋上さんなのか。隊長が分析したデータはどこへ行くのか。誰が使うのか。年間200盗塁を達成するためには一体何回失敗すれば良いのか。出塁率重視の編成のわりになぜ選手名鑑に「他人とは異なる独自のストライクゾーンがある模様」と書かれてしまうゴッツを取ってきて使うのか。四球のギリシャ神ことユーキリスは一体どこから来てどこへ行ったのか。例のとおり4番5番が新外国人なんだけど大丈夫なのか。第二先発システムは一体本当に機能するのか。
何だか野球チームというより何かの実験場みたいになってる気がしますが、色々やってみるのは良いことだと思います。チーム力的には則本頼みになっているところがあって、あとは新外国人のチンチロリン。安楽くんもリハビリからスタートですし、長い目で。新外国人を除けば期待値のわかっている代わり映えのない面子がズラリと並び、悪い意味で安定というか伸びしろのなさがあります。去年と同程度働いてくれれば6位になっちゃうので、アクセントとなる何かがないと。ハッ!?まさかそのためのデーブ??
ともかくも今シーズンの見どころは、ショートの西田……だったんですが早速骨折で出遅れちゃいましたね。関大一高時代から、絶対将来出てくると思って見てた好きな選手です。攻撃力のあるショートとして将来の楽天を引っ張る存在になるはずなので、今季の躍進を期待。


【セ・リーグ編】

1位 阪神タイガース
鳥谷の残留が最高の補強。ほぼ確実と言えるほどopsを0.8前後安定的に叩いてくれる遊撃手がいるのがどれだけ計算になるか。得点貢献度で言えば、一塁手・遊撃手・先発が大きくプラス。藤浪なんてリーグトップクラスの投手になれるポテンシャルあるし、岩崎もまだ若く伸びしろがある。ドラ1の横山がシーズン半ばくらいから出てきてくれれば、先発陣の整備度は今季もリーグ屈指になりそう。ブルペンがちょっと弱いけど、オ・スンファンはK/BBが昨年度6.23と非常によく、球威とコントロールが両立した実力は確かで、大崩はなさそう。あとは松田遼馬が成長してくれれば…という期待頼みになってしまう点で今年も後ろが課題か。ただやはり野球はイニングの殆どを投げるのが先発なので、先発投手の充実が与える影響は大きい。
打者を見ると昨シーズンはキャンプでサボりまくっててメンチの再来臭を漂わせてたゴメスが打点王を取ったのがうれしい誤算。ただこの人、エルドレッドと三振王を争うほど穴の多いバッターで、低めの打率が1割台と非常に低く、特にインローは35-0の26三振とまったく打ててないのだそう。のわりにIsoDは0.1超えてくるので本当に低い球は振らない選球眼はあるみたいだけど、他球団にデータが揃ってる今シーズンは成績を落とすのでは。あと、鳥谷上本で1・2番組ますのは大いに良いと思うけど、3番西岡って大丈夫なんですかね。3番適任者がいないなら3番バレンティンをやるヤクルトみたいに繰り上げをすればよいだけの話では。出塁率の良い鳥谷と返す能力のあるゴメス・マートンの距離を離すのは得点効率落とすだけのように思えます。もはや西岡の登録名をTSUYOSHIに変えて全盛期の力を取り戻すしかすべがない気がします。あと、去年の後半の調子がホンモノなら本来3番はファックさんが適任者…というか本来そのつもりで穫ったんでしょうけどね。
今シーズンの見どころは、藤浪。そろそろめっちゃ勝つ気がするねん。藤浪はモノが違う気がする。それもあっての1位予想。

2位 広島東洋カープ
エルドレッドの故障がなければ1位予想だったけど、阪神と悩んだ末にカープ2位で。去年の時点で個々の成績で言えば優勝してもおかしくないし、得点貢献度でマイナスになっているのも全ポジションで先発とサードのみ。そういう意味では黒田の復帰はまさにピンズド。黒田を未知数とするのは黒田に失礼。もともと打者天国の広島球場で1点台の防御率やったピッチャーですし、その頃から指標的には優秀。今の打線であればエース級の貯金を期待していい投手。同じチームにマエケン・黒田がいて、ローテの2つ食ってるというのはえらいことですよ。それでいて2人ともイニングイーターなので、1人180イニング食えるとすると、年間約1300イニングのうち360イニングもカープのマウンドにはマエケンと黒田が立っていることになりそうで、影響は大きい。ミコライオの穴については、ヒースを後ろに回して埋めるとすれば、去年から見ると総じて上積みじゃないですかね。
野手陣は捕手として會澤が使えるようになったのが大きい。打てる捕手の優位性は半端ないっすよ。あとは、そろそろ堂林が目覚めてさえくれれば全ポジション穴のない打線が完成するんですが。
今シーズンの見どころは「微笑みデブ」こと新外国人ザガースキー。枠の関係で1軍でどれだけ投げられるかわからないけど、マウンドに立った絵面が楽しみ。ぜひ日本のラーメンの美味しさを覚えて帰ってほしい。世の中ハンバーガーだけではない、東の国にはこんな美味しい食べ物があるのだと。

3位 横浜DeNAベイスターズ
未来の侍ジャパンの4番を打つ(予定)の筒香がとうとう目覚めた。得点貢献度の低い遊撃手とセンターの補強こそ叶わなかったものの、センターについては元キャプテン・タケヒロ使わなければいいだけの話ですし、梶谷・グリエル・筒香・ロペス・バルディリスの並びは昨年課題とした得点力を補うのに十分では。特にグリエルは、OPS0.9程度期待できる打者をセカンドにおけるという優位性がデカイ。グリエル来日までどう凌ぐかというのが課題といえば課題ですが、少なくとも去年より1ヶ月は早そうなので、それだけでも昨年対比で上積み要因。ロペスは阿部コンバートという巨人の編成の都合上拾えた感じですが、去年は強烈な打球が野手の正面を付くことも多く、BABIPが.236と非常に悪かったので去年以上の成績は期待できようかと。ただ、元々ぶん回し系の人で出塁率は低いのでOPSは0.8にちょい乗るくらいになるのでは。5番6番あたりの返す打者として使いたいところですね。
投手陣を見ると、久保・どすこい・井納・三浦・モスコーソ・高崎と結構見れる感じになってきてて、高さ危険太郎が微妙そうであれば、三嶋と入れ替えても良いし、超一流こそいないものの層の厚さは出てきてて、シーズンとしてみれば回しやすくはなってるんじゃないですかね。リリーフも三上・林・国吉に今季から岡島・山崎も加わって昨シーズン以上の安定感出てきそう。あの横浜と思えないくらい盤石な投手陣。
補強ポイントはどう見ても遊撃手で、今季も何かの間違いで鳥谷さえ取れてれば優勝さえ見えて来たんじゃないかと思いますが、こうなったら来季FAの坂本を何かの間違いで取ろうな。
今シーズンの見どころは、乙坂くん。乙坂ってありそうで、全国に169人しかいない珍名だそう。パワーもスピードもあって上手く育てば将来を担える逸材。ロマン枠としてシーズン後半くらいでちょくちょく上でも見れるようになるといいね。

4位 読売ジャイアンツ
去年のデータで得点貢献度が大きくプラスになってるのが、先発投手・捕手・遊撃手となっているように、このチームは阿部と坂本とピッチャーのチームなんですよね。去年の阿部の成績ですらRCAA17.2で十二球団トップなのだから、毎期リーグトップクラスの打撃成績を叩き出す全盛期の阿部を捕手という守備型ポジションで使えれば、そりゃ8年で6回も優勝するわという話です。古田・城島・矢野・阿部と捕手が打てるチームは常に強いですよね。また、阿部は捕手としての守備得点も高かっただけに「捕手阿部」を失うだけで順位を大きく落とす要素は十分。RCWINをみれば、2012年で言えば6.84、2013年で言えば4.81と一人で10前後の貯金を作って来たわけで、相川・小林の打力だとこれがマイナスになる可能性も高く、よしんば±0まで持ってきたとしても阿部と他の捕手の差だけで80勝60敗のチームが70勝70敗程度のチームになる計算。
その他の優位点である投手・遊撃手も、早くも内海の離脱で昨年比での悪化が確定しましたし、菅野の肘・坂本の腰の具合が悪化した場合、5位も視野に入ってくる。総じて、チームとしては2012年を頂点にピークを過ぎたんじゃないでしょうか。
今シーズンの見どころは、日本一美味しくご飯を食べる大田さんの一軍定着と、日本一カッコよくホームランを打つドニキの夢よもう一度……だったのですが、早速両名とも故障というお粗末な事態。あとは至宝ですかね。故障者続出で出場機会増えてきそうなので、昨シーズンより打撃成績は間違いなく上げてくると思いますが、同時に至宝のレフトを見る機会も増えるというありがたいサービス。ペタジーニとマルティネスの守備以来のエキサイティングな守備が見られます。

5位 ヤクルトスワローズ
セ界三大魔境の神宮を本拠とする火薬庫は相変わらずのうえ、今年から球場のマウンド弄ったらしくオープン戦でも神宮で炎上続きなんですけど大丈夫ですかね。言うまでもなく問題は投手陣なんですが、よりにもよってミセリに見せたら発狂しそうなくらい狭い球場で、取ってくる投手がフライボーラーの成瀬なんですかー。超絶相性悪いやないですか。「成瀬、飛翔」とか何回書かせたいんですか。確実に花火大会夏まで我慢できないじゃないですか。
そんなわけで、ダイナマイト身体に巻き付けて相手に抱きつくスタイルは今年も健在で、ならば取れるだけ点を取ろうと3番バレンティン4番雄平という編成にする模様。2番上田という大リーグ養成ギプスを外して今年は何点取ってしまうのか…。ノーアウト1塁で川端にバントさせて、バレンティン敬遠、ユウイチがゲッツーという頭悪い流れを見なくて済むだけで相当ファンの精神衛生上よろしいとは思います。バレンティンのようなHRバッターには得点圏で迎えさせるのが大事なんじゃない。何人のランナーを置いて回せるかが大事なんじゃ…。ランナー出ている時こそ振り回させる方が良いのですよ。一振りで3点とか取れて試合を決めてしまえることこそが野球の良いところなのですから。
ドラフト含めて総じて投手力の改善がなされていないので相手のエース級と当たった時の勝率が心配。打撃の良いチームは二線級のピッチャーからの無駄打ちが多くて得失点差のわりに勝ち星効率が悪くなりがち。順位は期待できないかと。
そうは言いつつも今季の見どころは成瀬。セ・リーグの被ホームランレースのド本命ではないでしょうか。

6位 中日ドラゴンズ
一応去年4位ではありますが、主力の高齢化が進んでいることに加えて、ウエスタンリーグの2軍も最下位なんですよね。得点貢献度が高いのはサードと救援。言い換えれば、ルナと又吉というか。オープン戦福田が好調みたいですが、オープン戦の数字を信じるにせよ、ポジションが森野と被ってて使いどころがないですし、サードも高橋周平が出てこようにもルナがいるという微妙に巡りあわせの悪い感じです。悪いときってこんなもんですかね。ショートのエルナンデス残留させたのもどうしたもんかと。故障発症してますし、成績もたいして良くなかったですし、何より33歳というおっさんで伸びしろないですし、外国人だから今後5年10年と任せられるほどでもない。いっそ守備のいい堂上弟をホークスの今宮的な扱いで8番打者として使い続けても良いのではないかと思ったんですが。あとはキャッチャー。45歳の谷繁の代わりが育ってないとかヤバさしかないです。もう誰かと決めて1シーズン使い続けるしかないです。そのシーズンはダメでしょうけど、キャッチャー育てるってそれしか無いですよ。
先発は山井が開幕投手というあたりでお察し。一応昨シーズン最多勝タイの投手ですけど、FIP4点台ですし、いい年ですし今年成績落とす確率は高そう。そんなことより、同じチームに大野雄大(おおのゆうだい)と雄太(ゆうだい 本名:川井進)がいるの何とかならないでしょうか。特に後者。いつも見るたびに笑ってしまうので反則。
今シーズンは吉見と浅尾の復活があるかがポイントですかね。強かった中日の象徴だけに、彼らが帰ってこないとずっとダメな気がする。

日本一は総合力を買ってホークスで。当たるか当たらないかしかないのだから1/2の確率で当たります。
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