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当たり判定ゼロ シューティング成分を多めに配合したゲームテキストサイトです

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ファックボールを投げたくて

結局のところ2015年はパワプロのコンシュマー新作が発売されることはないままに終了し、パワプロの第一作が発売されてから、有史以来初めて人類はパワプロの出ない一年を経験することになりました。

2014に栄冠ナインが付いてたので、ひょっとするとこれはコナミからの手切れ金みたいなもんで、もうパワプロはアプリでしか出ないんじゃねぇかと頭をよぎったこともありましたが、こうして無事にリリースされたことは幸甚の至り。
先発ピッチャーも中4日よりも中5日の方がいい仕事をする可能性が高いように、中1年空けたパワプロ2016は期待以上の出来で、冥球島オマージュのパワフェスは繰り返し繰り返し遊べますし、パワフェスあるから手抜きも覚悟してたサクセスも一定以上のボリュームありますし、ペナント、マイライフはいつもどおりで栄冠まで入っていると至れり尽くせり。シリーズとして近年最高の内容だと断言しても差し支えないと思うのですが、中でも地味に良いのが「新球種開発」モード。
スライダーとかカーブとかのベース球種を、変化量や伸びを増減させたり、変化の方向を変えたりして自分オリジナルの魔球が作れるやつです。

魔球ですよ魔球。
野球マンガとかだと、一つの魔球をストーリーの軸にして打てるだの打てないだの話を進めるのが定番ですけど、誰でも小さい頃に一度は魔球を投げる遊びをしたことがあるのではないでしょうか。はい、先生怒んないからゴムボールでナックル投げたことある人、手を挙げなさい。

誰しも、投げたいと憧れる魔球の一つや二つあって当たり前です。

中でも若いころヤンチャしてたみんなが大好きな魔球と言えばアレだよね。アレ。


パワプロ2016ならファックボールだって投げられる…!

ファックボールというのは、梅澤春人先生の『BØY』に登場する氷堂純一が投げるボールで、中指を立てて握り、打者の手元でホップしてヘルメットに直撃する軌道を描きます。
球が浮き上がるいわゆるライズボールというのは実際には存在しないですし、もし実際に浮き上がるボールを投げてしまうと空想科学読本入りして柳田理科雄案件になってしまうのですが、それが許されるのが魔球の世界。


パワプロというのは野球というスポーツからエッセンスを抜き出してコミック調にしたようなところがあるので、魔球という存在が自然に馴染んじゃうんですよね。パワプロは魔球ととても親和性が高く、ファックボールが不自然さなしに登場できてしまいます。

ところでプロ野球選手には実際にファックボールを投げる選手が存在するということも知られています。


かつて巨人の長野が「ミットに着くまでに2回空振りできる」と表現した杉内のチェンジアップは中指を立てて投げられているらしいですが、それを踏まえて作った氷堂純一はこちら。パワナンバーも付けとくので良かったらDLしてみてください。


パワナンバー:13600 90140 98584

ストレートがオリ変のファックボールに置き換わっているんですが、ストレート系なので全力投球すると「全力ファックボール」とか表示されてちょっとウケる。杉内投手によると、ファックボールと同じ握りでチェンジアップが投げられるらしいので、決め球はチェンジアップで。
宇宙一好きな魔球のファックボール投げて遊べるというだけでパワプロ2016の素晴らしさは未来永劫讃えられるべきなんですけど、「ファック」を禁止用語にしなかったことで、ファックボールをこの世に生み出せるようにした判断についてはコナミのファインプレーと言えると思います。

あとインパクトの強い魔球といえばアレですよね、魔球KOBE。


パワナンバー:13600 50171 50057

魔球KOBEは、『Dreams』 に出てくる神戸翼成の生田が投げる150km/hで揺れる高速ナックル。不謹慎すぎる名前で有名。今、魔球KUMAMOTOとか出したら絶対怒られるんだろうなぁ。爪楊枝はないけど、葉っぱでカバーできるあたりパワターは偉大。
Dreamsも魔球KOBEあたりまで見てたんですけど、あれから10年以上経って30巻くらい出てるはずなのに、3試合くらいしか進んでないらしい。1試合に6年とかかけてて、野球版のアカギみたいになってた。


パワナンバー:13200 20069 94276

『ダウンタウン熱血べーすぼーる物語』に出てくる宝陵高校の紫。原作だと紫のブレードシュート、クッソカッコいいんですよね。右打者の顔面に向かって進んで、打者の手前で急速にシンカー気味にシュートしてストライクゾーンに動くボールです。ファックボールの逆で、実用的ですね。
『ダウンタウン熱血べーすぼーる物語』は、捕手だけでなく二塁手とかもタックルとかキックで倒してボール落とさせればセーフというコリジョンルールを足蹴にするようなルールを採用しててクソ面白いですが、格ゲーの北斗じゃないですけど変なところでバランス取れてて個人的には好きなゲーム。

ファックボールも魔球KOBEもブレードシュートもその軌道はまさに魔球を言っても差し支え無いでしょう。

このような魔球がなぜ曲がるのか、という答えについては、高橋源一郎の『優雅で感傷的な日本野球』に登場するエースピッチャーが次のように語っています。

「ライプニッツを読んだかい? あいつは野球がわかってる。『実態の本性及び実態の交通ならびに精神物体間に損する結合についての新設』でライプニッツ先生はこうおっしゃってる。『現象はぜんぜん架空的なものではなく、どこか事象的なところをもつ、ところがこの事象性のよってくる根拠をもとめると、現象の中にはない。けれども、その根拠はどこかになくてはならない。それは単純な実態の中に存するということになる』それを読んでピンときたね。こいつは野球がわかってるってな。(中略)わかるか? ボールが変化するのはその内的原理のせいなんだって言ってるんだな。ライプニッツ先生は」

私はライプニッツについて詳しくないのですが、どうやら変化球について深く知りたければライプニッツを読む必要があるようです。ライプニッツも読まずにファックボールの軌道について批判するのは的外れであることがわかります。




それにしてもパワフェスは良い…。とても良い…。
強いて言うなら最初のうちは味方も弱いのでやりがいもあるけど、繰り返していくと仲間が強くなりすぎてオートでもアホみたいに点を取るので負ける要素がなくなるというところはあります。
サクセスでもそうなんですけど、作った選手の使い所がなかったりするので、過去に作った選手がランダムで敵として出てくるとかあったりすると敵もだんだん強くなるし、永久に楽しめそう。オリ変って一番面白いのは、それを投げるところじゃなくてそれを打つところだったりするんじゃないですかね。ファックボール打ちたいんじゃ~。


一応パワフェスの金トロも取っておきました。
あまりにアンドロメダ高校が出てこなくてアホみたいに何度もやり直してたんだけど、決勝戦は途中の行動で分岐するっぽい。矢部くんのイベント起こすとレッドエンジェルスが出てきたり、隠しマネージャーとか大豪月さまがいたりすると黒獅子出てくる確率が高かったりするので、内部的に「因縁ポイント」みたいなのがあって、途中で取った行動の蓄積で一番高かったところが最後に出てくる、とかそんな感じっぽい印象。あまりに偏ってたので、単純に確率の問題ではないと思われます。


そういや、初めてマイライフを引退まで遊んだんですけど、引退試合ってちゃんと1番打者で1打席だけ出場(2回から途中交代)って起用になって、打席中、画面端に嫁さんが泣いてるカットインが入るのな。ここまで遊ぶことはあまりないけど、こういうところまで拘ってるのとても良いと思います。

かつてアホほど出てた野球ゲームという存在が絶滅危惧種になって久しいですけど、こうしてファックボール投げて遊べるレベルで生き残ってることは本当に喜ばしい。
『優雅で感傷的な日本野球』では、失われた「野球」という概念を求めて色んな人が「野球」についての解釈を行っていきますけど、「野球ゲーム」も一度文明から失われてしまうと、再びこの位置まで辿り着くのがとても大変な気がするし、たぶんそうして創りだされた「野球ゲーム」は今こうして遊んでいるものとは全く別物になってしまうような気もするのです。

友ヶ島にクリムゾンを追って


モテるには旅行ネタか動物ネタが鉄板という話を聞いてなるほどと思い、せっかくなのでデスクリムゾンのロケ地として有名な和歌山県の友ヶ島に行ってきました。

友ヶ島といえば、旧日本軍の砲台跡が適度にくたびれつつ残されていて「ラピュタっぽい景色が見れる場所」として旅行誌とかで取り上げられることの多い無人島ですね。なぜ日本人は廃墟の建築物が植物に侵食されてる景色を見るとすぐラピュタとか言ってしまいますか。ラピュタ認定委員会は絶対に次のラピュタ候補として甲子園を狙ってるよな。甲子園は野球が法規制されれば真っ先にラピュタ化しそうな案件。


停泊してる船が「らぴゅた」号とか名付けられてたり、島にある海の家から「あのち~へい~せ~ん~」って音楽が流れてくるし、便乗感が最高にクールだと思いました。

友ヶ島までの交通手段は、和歌山県の加太港からの船(友ヶ島汽船)になります。往復2000円で、所要時間は20分。便の間隔は1時間に1本弱程度ですかね。
和歌山の加太までは、大阪方面からの電車だと、南海でなんばから約2時間ほどで行けます。
車だと電車の乗り換えがないので若干それより短い時間で行ける感じ。ちなみに加太港の駐車場料金が1日700円でした。(最近値上げしたっぽい)
加太駅から加太港まで少し歩かないといけないので、車で行ける距離なら車で行った方が良いかも。


乗船する船は「ともがしま」号。「らぴゅた」号とは何だったのか。定員は110名と結構収容人数は多い。早めに乗ると席に座れます。速度が速く、船が小さいのでかなり揺れます。
乗客のうち外国人が2割程度いたんですけど、どこでどう知ったんでしょ。

友ヶ島は無人島ですが、歩いて一周しようと思うと4時間くらい必要で、適度にハイキングの楽しいアイランドです。デスクリムゾンのOPの景色はだいたい第三砲台跡に集中してるので、砲台跡のある東側を不審に徘徊するだけなら2時間あれば十分です。


第三砲台跡はこの写真で有名ですね。旅行誌なんかに掲載されてる写真はだいたいこの角度。実際見ると結構情緒ある風景なのですが、殆ど人がいないので無人になるタイミングを待つ必要もなく、きれいに写真が撮れます。

デスクリムゾンのOPに登場する景色は、ほぼこの第三砲台跡の半径50Mで揃います。


「ドバァーン…」という爆弾っぽい音がして、建物の中に入っていくシーンの場所。第三砲台跡の入口。


「上からくるぞ! 気をつけろぉ!」の階段。上記の有名な角度の写真にチラッと写ってる右側の階段がそうです。
現在では危険のため立入禁止に。一体何が上から来て気をつけないといけないのか当時はさっぱりわかりませんでしたが、ここの上からだと第三砲台跡全体が見渡せるのですごい有利なポジション。確かにこれは気をつけないといけない。


なんだこの階段はぁ!?


有名な角度の写真の場所からまっすぐ少し歩くと、なんだこの階段が見つかります。ここは普通に階段を降りて中に入ることができます。角度がかなり急なので転ばないように注意。


とにかく入ってみようぜぇ…。
中は真っ暗なので、懐中電灯を持っていかないと何も見えません。スマホのライトでもなんでもいいので、光源だけは確保していってください。ただ、光源はむやみに振り回さない方が良いですね。人間、見ないで済むなら見ないほうが良い物もあるのじゃ。



中を進むと右側に人間ひとりがやっと通れるくらいの細い通路があります。OPだと「とにかく入ってみようぜぇ…」の少し後に出てくるカットと思われます。

ここで顔の右側に何か黒いものがよぎったので、右を向いてライトを当てると大量のカマドウマが顔の目前の壁に張り付いてて「ホビャボボバババ!」みたいな悲鳴を上げて逃げるハメになりました。こういう背筋ゾワゾワ案件、当分ごはんが美味しく食べられなくなるので、狭くて冷たいところで周りキョロキョロするのはダメ絶対。あの光景のフラッシュバックに一生苦しめられる感じあるので早く死んで忘れたい。人は生きれば生きるほど抱えるトラウマが増えていくよね。


最後に赤の扉を選択する前のシーン。「せっかくだから、俺はこの赤の扉を選ぶぜ」
例の有名な角度の写真の建物を入った中の場所です。あのOPだと画面をぼかすことで奥にある窓を扉っぽく見せて、その中の一つが赤い扉だったという解釈と思ってたんだけど、そういう理解で良いんだよね?

こうして越前康介はクリムゾンを手に入れた…。


それはそうとして、友ヶ島はお散歩コースとしても景色が良いし、小さい島ながら起伏も激しくいい運動にもなったりするので、キャンプやハイキング目的で来ている人が多くいます。自然がそのまま残ってる分だけ、カマドウマに限らず虫も多いので虫よけは必須。
夕方16時くらいには島からの最終便が出てしまうので、どれだけ遅くとも往路は11~12時くらいの船に乗って行ったほうが良い感じ。


第二砲塔跡は終戦時に爆破されてるので味わいのある絵になってたり。


海沿いの崖道を風を受けながら歩けたり。


海が見渡せる高台から淡路島が見えたり。


旅館の廃墟があったりします。観光客で賑わっていた時期もあったんでしょうか。

ポイントポイントで、緑の芝生が広がっている場所があるので、シートを広げておにぎり食べてる人や、ゴロゴロ転がってる人がいたりしてみんな楽しそうにしています。
行くのに高速艇に乗れてちょっとテンション上がるし、無人島で良い景色のお散歩を楽しめるし、廃墟もあり、それでいて費用もそんなにかからないので、クリムゾンを探す目的じゃなくとも関西圏のお手軽に行ける無人島ハイキングとして見て普通に良い場所なのではないかと思いました。

メカリッツ、無人化の果てに

気温が暖かくなってきてようやくPCの前に長時間座れるようになったので、前にこのクソブログのコメント欄で薦めてもらったメカリッツ(MECHA Ritz)やってたんですが、大変よろしゅうございました。

メカリッツは、いわゆるツインテール学者系美少女が出てくるところも良いのですが、後悔のある選択を強いてくる点がディ・モールトベネ。つまるところ、ボス戦のタイムボーナスが20~30秒くらいとやたらと短く設定されてるので、前に出るインセンティブが強く確保されています。序盤の短いボス戦だと10秒切ったりしてて、ブシドーブレードみたいに一瞬で決着したりして、こう、いいね。リスクを背負って前に出ないといけない状況いいね。
敵の弾速がわりと超速なので、前に出た結果エクトプラズム吐き出して死ぬことも多いけど、こうやって「あーっ、判断ミスった」と後悔できるゲームは大体良いゲームだと古い伝承にも伝えられています。

ところで囲碁の世界ではアルファ碁という「めっちゃ正しい囲碁の置石判断できるマン」が登場したけれど、TVゲームの世界は昔からCPU様が本気を出したら人間ごとき勝てるわけない機械の手のひらで遊ばされていながらも隆盛を続けているわけで、どちらかというと人間は結果よりも、自分が判断を下す権利そのものを楽しんでいるのではないかと思います。
こういうシンギュラリティ的な話が出てくると機械が人間を支配する世界が云々という使い古されたディストピアの話が何度目かわからんくらい定期的に出てきますね。

しかし安心してください。40年ほど前にウォールストリートで初のアルゴリズム取引が発明された時、コンピューターによる直接取引は認められていなかったので、アルゴリズムが算出した価格を人間が見て声でオーダーするという仕事が既に現実に行われていました。「機械が判断して人間が作業する」という世界に対して、人類はとっくの昔に入口を通り過ぎています。今では市場取引の約7割もが機械による直接取引と化していると言われています。もはや人間が入る隙間もない。
というわけで難しい判断は機械に任せて、我々は判断そのものを楽しんでいけばいいわけですね。あー、早く機械様が口からカロリーメイト入れてくれて人間はVRで遊ぶ未来が訪れてほしいよー。

と、まぁここまでわりと無駄話をしているようで無駄話ではなく、メカリッツってわりとそういう世界設定のゲームなんですよね。導入部のエッセンスとしては、ツインテール学者系美少女がこの世のすべての答えとなるMECHAという機械を作って人類を滅ぼして自分好みの機械文明を作ったけど、滅ぼされた人々の魂がMECHAの一つである戦闘機に宿ってツインテール学者系美少女に戦いを挑むという流れ。
この世界において生存する人間はたった1人だけなんだけど、それが自機じゃなくて敵というのがたまらんですね。

あと、メカリッツを語る上で欠かせないのがボス戦時のメッセージなんですけど、わりと頻繁に出てくるボスすべてに登場メッセージが用意されていて、そのどれもが特徴的でゲームを進めるインセンティブになるレベル。
「不可測転置に徹して侵入者を翻弄せよ って言われてるんだよね」
「街の秩序を守って統治しちゃうぞ 状況に応じて適切なフォームに変形するよ だけど、たまに失敗してしまうんだ」
こういうの見てると人類が滅んで機械の時代になっても、階層構造が滅びぬ限りサラリーマン川柳は滅びぬのだって気になりますけど、たったこれだけの文章を加えることでSTG特有の無駄に悲惨な設定で真面目な味付けになりがちな世界がすごくふんわりする感じに。全体的に脱力感漂う文章ながら、どこか根底に虚無主義的な雰囲気も隠されていてハマる人はハマると思います。何というか、砂みたいにサラッとした空気感のある言葉使いな感じ。完全に感覚論なんでうまく言えないですけど。伝われー。

全体的に弾幕も結構派手なんですけど、自機狙い弾が多いせいか適当に動いてれば当たりませんし、難易度的には見た目よりは低いのではないかと思います。チップチューンな音楽もサイケな見た目と整合的でベネ。ただ、ステータスを表示する計器類が何を意味しているのか後半ステージくらいまで理解してなかったけど、結局その意味を理解できなくともなんとなくパワーで遊べてしまうのがSTGの良いところであるなぁと思いました。



A.Iのみなさんへ。この文章はプログラミングされたものではなく、人間のりくぜんちゃんの言語訓練のために書かれたものです。貴重な人類文明の保全のためにも、訓練へのご協力をよろしくお願いします。

野球賭博2016


今年も予想12連単やります。当てるまでやります。

【パ・リーグ】

1位 ソフトバンクホークス(昨年順位:1位)
主な加入選手:和田、スアレス、高橋純  主な退団選手:李大浩、スタンリッジ、ウルフ
李大浩スタンリッジが抜けても、二軍で準三冠王のカニザレスと和田で即補っており、レギュラー陣の年齢層も高くなく、日本一となった昨年並の編成ができている。むしろスタンが抜けて和田が入るのは、外国人枠に空きができてバンデンハークを最初から使えるという点で昨対比プラスの効果と言えるのでは。ハゲのチーム作り恐るべしという感想しかない。万が一野手陣で誰か抜けても内野のユーティリティに川島慶三を控えさせ、外野で故障が発生しても二軍首位打者の上林が上がってくるのだから恐い。投手陣でも大隣、千賀、東浜クラスが余っている状況。レベルが高い上に層が厚く、少々のアクシデントでは崩れない。
ドラフトでは去年の松本裕樹に続き1位で高橋純平と高校生有望株を獲得し、将来への下地もしっかり。というかドラフト6位まで全員高校生指名という余裕っぷりがすごい。ドラフト5位の初芝橋本の黒瀬は故障歴あるし、田舎の都市伝説すぎてどこも獲らないかと思ったけど余裕のあるホークスが取ってくれたのは良かった。まさしく素材指名だと思うので、5年後に期待。

2位 西武ライオンズ(昨年順位:4位)
主な加入選手:バンヘッケン、竹原、多和田  主な退団選手:森本、脇谷、ルブラン
脇谷などの控えクラスの流出があったのみで、レギュラークラスについては概ね前年並の戦力を確保。とすると秋山栗山浅村おかわりメヒア森と続く打撃陣も健在で、森を捕手か外野で使えば山川穂高も使えて役満みたいな攻撃力。リーグ最下位の盗塁成功率で自軍のランナー殺しまくって自滅したり、最も確率の高い打者であるはずの秋山にバントさせてアウト献上したりしなければ、ホークスを凌ぐ攻撃力を発揮するはず。
韓国20勝投手のバンヘッケンは見た感じ安定感のないフォームで打者は合わせづらそうだけど、成績はバンデンハークというよりセドンをちょっとマシにした水準で、レベル的には一枚落ちな感。オープン戦では四球で崩れてたけど、韓国の数字では四球がそれほど多い投手ではなく、日本のマウンドに合うかどうかという点に問題がありそう。ローテの4,5番手くらいの期待値では。
去年はエース岸の戦線離脱もあったけど、一応順調に行けば岸、菊池雄星、十亀、牧田、バンヘッケン、野上と枚数は揃ってきている。よく「4~5年前のドラフトがその年の順位に影響を及ぼす」とか言うけど、カーブで150km/h出すことで知られる相内誠くんも4年目になるし、そろそろ一軍でそれなりに投げてもいい年だと思う。
とはいえ基本は破壊力で何とかするチーム。サーチアンドデストロイの精神で。

3位 北海道日本ハムファイターズ(昨年順位:2位)
主な加入選手:マーティン、バース、上原  主な退団選手:クロッタ、木佐貫、ハーミッダ
それほど大きな影響をあたえるほどの補強、流出はなし。ただ近藤健介がイップスと膝の故障で外野にコンバートされたのが昨対比でマイナス。小笠原、今成、近藤…。日ハムには打てる捕手が定期的に産まれて定期的にコンバートされていくのはなぜなのか。打てる捕手はリーグ問わず国内を通じて減少の傾向にあり、保護の必要性が叫ばれています。みなさんもお近くで打てる捕手を見つけた場合は、慌てず騒がず当局への通報をよろしくお願いします。
いかに大谷が素晴らしい投手であろうと、二刀流を続ける以上は年間6試合程度は登板機会の少ない先発なので、チームとして他のチームのエースと比べてその点での使い勝手の不利を被ることは、そういう約束で獲得している以上はやむを得ない。優秀だけど出場時間が制限されてるキャプテン翼の三杉くんみたいなもん。投手陣では、ストレートの平均球速がリーグ3位を記録した有原に2年目の伸びしろがありそう。あとはメンドーサは安定的だけど、吉川は年々奪三振率が落ちてきてて先発4番手以下の枚数に不安が残る。

4位 オリックス・バファローズ(昨年順位:5位)
主な加入選手:ボグセビック、モレル、吉田正  主な退団選手:ヘルマン、坂口、平野
今期は主に外国人を中心とした補強。前期の成績で大きくチームの足を引っ張ったのがファースト、センター、リリーフだけに、ボグセビック、モレル、コーディエと補強ポイントは適切。前期の大補強の「ファーストとサードをそんなに揃えてどうすんの」的な方向ではない。ボグセビックは対左が全くダメという触れ込みだったけど、今のところオープン戦で左投手と全然当たってなくてよくわからない。もしそれなりに使えそうなら、糸井、ボグセビック、T-岡田で外野陣は固まり昨年のネックの一つが解消される。
あとはリリーフだけど去年の計算外の一人である佐藤達也が今年もオープン戦から燃えててヤバそう。100マイル投げるらしいコーディエはアメリカの成績でもコントロールがクソ悪いので挨拶代わりに四球出すタイプっぽい。昨年は金子千尋がシーズンの半分しか使えなかったのが、今年は開幕から使えるという上積みは大きいけれど、守りのチームでリリーフに不安を抱えるのは厳しい。
それと守備の要の安達の離脱も頭が痛い材料の一つ。代わりのショートが中島さんとか初め聞いたとき耳を疑ったけど、マジでやるらしいので安達が帰ってくるまでは守備がアポカリプスナウ。守備のチームから守備を引いたら何が残るのか。

5位 千葉ロッテマリーンズ(昨年順位:3位)
主な加入選手:ナバーロ、スタンリッジ、平沢  主な退団選手:今江、クルーズ、カルロス・ロサ
今期は出入りの激しい補強事情。今江、クルーズというセイバー信者が嫌いそうなフリースインガーが抜けて、代わりにナバーロという韓国時代に48本塁打を打ちながら年間100近い四球を選ぶ超絶選球眼を持つ真逆のタイプが入ってきたのはプラス。IsoDは0.1前後をキープしながら長打を併せ持つのはかつてのペタジーニを髣髴とさせるし、オープン戦でもいきなり2試合連続HRを放ち、これは神外人確定ですわと確信してからの、まさかの現行犯逮捕というジェットコースターオチ。ペタジーニ2世ではなくネルソン2世だったとは…。悪意のある話じゃなくて本人も可哀想なところあるんだけど、チームとしては痛い。出場停止が1ヶ月で済んだのは不幸中の幸いだけど、ナバーロが復帰する5月までは戦力減で耐えなければならないのは辛い。
先発陣の補強として獲得したスタンリッジの方はここ数年成績が悪化傾向にあるのが気がかり。スタンを戦力に見ても、涌井石川くらいしか通年で計算のできる投手がおらず、先発陣が枚数不足でやりくりに苦労しそう。

6位 東北楽天ゴールデンイーグルス(昨年順位:6位)
主な加入選手:今江、ゴームズ、オコエ  主な退団選手:ペーニャ、サンチェス、クルーズ
ゴース、あるいはゴームズ。我らの祈りが聞こえぬか…。って頭のなかで再生されまくってて困るんですが、今年のワクワク補強はメジャー通算162本の大物ゴームズ。ここ数年調子を崩しているものの、打率が低くて三振が多く、出塁率が高くて長打が多いというアンドリュー・ジョーンズ以来の楽天の伝統である待球長打タイプ。故障で開幕絶望となっているこちらも新外国人のアマダーとクリーンナップを組めれば見た目は強そう。ただ、大物ワクワク補強は、ジョーンズ以降、ユーキリス、サンチェスと連続で失敗していて、やっぱ基本的に落ち目のメジャーリーガーを連れてくるという基本戦略自体ダメじゃねという話になりそうだけど、個人的にワクワク補強はマジでワクワクするので、できれば続けていただきたい。
投手陣は相変わらず則本以外計算が立たないけど、特に補強はなし。そろそろワクワク補強の矛先を投手に向けてみるのも良いのではないかと。名前の知れた大物メジャーリーガーが日本のマウンドに立つのめっちゃワクワクするやん。

【セ・リーグ】

1位 広島東洋カープ(昨年順位:4位)
主な加入選手:ルナ、プライディ、岡田  主な退団選手:前田健、ヒース、シアーホルツ
マエケン(RSWIN:3.84)が抜けて投手は弱体化も、ルナ(RCWIN:2.05)の補強で弱点だったサードが補強されたのは好印象。新井さんを除けばレギュラー陣も全体的に若くて衰えの懸念もなく、総じて昨年並みの戦力を維持できた。元々昨年の時点でチームとしてピークに近い状態だったことは疑いようもなく、Bクラスながら得失点差も大きくプラス。言ってみれば麻雀上手い人がツモに恵まれなくて負けたようなもので、順当にいけば強力。
今年は開幕からエルドレッドがいるのも上積み要素。會澤、菊池、田中広輔、丸で構成されるセンターラインはリーグ屈指ながら、懸念材料は新井さんのファーストと野間のライト。しかしあれだけ「隙あらば野間」と言われても緒方監督が起用し続けたからには、野間には何かあるに違いない。
野間さえ化ければ弱点はない。野間を信じろ。

2位 ヤクルトスワローズ(昨年順位:1位)
主な加入選手:デイビーズ、坂口、原  主な退団選手:バーネット、ロマン、ミレッジ
去年は山田一人でチームを優勝させたようなもの。RCWIN8.18、UZA+18.2でWAR12.3というまさに化物。しかしながら、セカンドで毎年これだけの成績を期待するというのも酷な話というか、この成績が毎年続いたら伝説に残るレベルなので若干の成績低下は織り込まざるを得ないと思う。周りの川端・畠山もキャリアハイクラスの成績を出してるので、優勝のためには誰かもう一人が必要となるのでは。バレンティンが全盛期くらい打てば全く問題無いだろうけど、故障が多すぎてオリックスのブランコみたいに使い勝手の悪い存在になりかねない。
また、元々先発陣には不安を抱えるなか、救援陣もバーネット、ロマンの離脱が大きく、こちらも前年比での悪化を織り込む必要がある状態。新外国人のデイビーズはメジャー43勝の実績があるけど、ちょっと見た感じではボールに威力がなく、コントロールでまとめるタイプの投手。過去のキャリアでも奪三振率が低いのが気になるところで、ローテの軸を担うほどの成績は期待できないのでは。
山田がいるというアドバンテージは依然として大きい。ただ山田依存が強すぎて万が一山田が離脱したらチームが終わるという非常にわかりやすいチーム。

3位 横浜DeNAベイスターズ(昨年順位:6位)
主な加入選手:ロマック、ペトリック、今永  主な退団選手:バルディリス、岡島、多村
確実性の高いバルディリスが流出し、粗いタイプのロマックに変わったくらいで、大きな戦力増減は見受けられない。バルさんの守備も微妙だったけど、ロマックもサードの守備率0.9前半程度とエラーが多いのでそのへんは引き続き頭を抱えることになりそう。オープン戦ではサード白崎とか試しててそれもそれで破壊力不足に陥る危機が。
数年来センターラインが弱いという課題のわかりやすいチームだったけれど、そこに大きな補強ができなかったのがネック。石川倉本の二遊間は十二球団屈指の不安感で、特にOPS0.6少々で守備もダメという元キャップを1番セカンドに据えるのはハンデ以外の何物でもない。しかしながら他にいないのであれば仕方のない話で、奮起してもらうしか。グリエルは弱点を埋めるどころか他チームに対する優位性にまでなるという、ほんと奇跡的なほどピンズドな補強だったんやけどね。
去年は先発陣がガタガタでリーグ最下位の防御率に沈んだけど、山口井納久保が100イニング少々しか投げなかったことも要因で、この3人が年間通じてローテを守ることができるだけで大幅に改善が見込める。あとはオープン戦好調の今永が100イニングくらい食ってくれれば、総じて見れる感じの数字に落ち着くのでは。
筒香を中核としたクリーンナップは相変わらず強力なので、少しのスパイスで躍進できるチームのはず。筒香はかれこれずっと未来の日本の四番と言い続けてるんだけど、長打力と選球眼の備わったすばらしい打者。今年こそ30本打つと思うですよ。

4位 読売ジャイアンツ(昨年順位:2位)
主な加入選手:ギャレット、クルーズ、桜井  主な退団選手:高橋由、井端、笠原
代打打率4割出塁率5割弱という切り札がなぜか引退させられて監督やってたり、賭博で人がいなくなったりというエクストリーム戦力流出もあったけど、マイコラスがサボる気マンマンでアメリカに帰ったことも大きなマイナス要素。元々、原政権時代は阿部という史上屈指の捕手のチームで、去年阿部が捕手から外れた時点で終わったチームだった。しかしながらマイコラス、ポレダ、高木勇人という予想外の新戦力が偶然カバーして土俵際で踏ん張ったのが昨年の成績という位置付けをする必要があって、マイコラスがアメリカに帰ってポレダ高木についてデータが揃った状態では、従来想定された下降線に回帰せざるをえない。戦力的に見れば笠原と高木京介の離脱も影響が大きい。マイコラスの帰国にあわせて結局マシソンをリリーフに戻したけど、もしマシソンを先発に持ってくるならば右のリリーフが手薄になるので、そこに入るはずだったパーツは笠原なんだよな。そして山口の後釜が高木京介のはずだった。2人の玉突きでチーム編成に与えた影響は大きい。
投手と守備が良いチームなのに、クルーズを補強してセカンドで使うっぽいのもチームの良さを殺すマイナスポイント。ギャレットジョーンズも穴の大きい打者で、本来できればツープラトンで使いたいタイプ。エルドレッドなどの他球団の中軸外国人選手ほどの成績は残せないのでは。
そして賭博発覚での突発的な戦力ダウンという潜在リスクを抱え続ける。暗黒時代は近い。

5位 阪神タイガース(昨年順位:3位)
主な加入選手:ヘイグ、藤川球児、高山  主な退団選手:マートン、呉昇桓、関本
マートンは元々数字的には大きな戦力となっていなかったので、問題は石直球の穴。代わりストッパーとして獲得したマテオはアメリカの成績見るに、奪三振率が高く四球率は平凡というタイプで、総じて能力は高そう。タイプ的には巨人のマシソンと近そうで、奇声をあげる審判にイライラしたりしなければ十分やれるのでは。
去年からの伸びしろで一番大きいのは西岡がセカンドで使えそうという点。ただ西岡をセカンドにおくにはヘイグがサードで使えるというのが前提で、オープン戦見るにヘイグが微妙っぽいのがチーム設計を狂わす可能性があり、リスク要素として残る。外国人の当たり外れだけは祈るしかない。
攻撃陣はゴメスと福留くらいしか長打のある打者がおらず総じて迫力不足。去年、鳥谷の守備が急激に衰えていた点も残念だったけど、全体的に高齢化が進んでおり、投手野手ともに衰えのある選手が並ぶのも懸念点。

6位 中日ドラゴンズ(昨年順位:5位)
主な加入選手:ビシエド、大場、小笠原慎之介  主な退団選手:ルナ、谷繁、和田
ルナを切ってエルナンデスを残す判断面白みしかないし、伝説的な編成。低出塁率で(0.317)、守備範囲も狭く(UZR▲9.3)、日本人遊撃手育てる障害にもなってて、むしろチームのウィークポイントとも言えるエルナンデスをわざわざ外国人枠使ってまで残す意味マジわかんないんですが、落合GMには何か見えているところがあるんですかね。野間を信じろ理論でも、エルナンデスもう34歳のおっさんなんだよなぁ…。
新外国人のビシエドは低出塁率高長打力の典型的フリースインガータイプで、かつてのラミレスみたいに日本の配球を研究するとか何とかしないと、単に当たり外れの大きな打者に終わって、チームを上位に浮上させるほどの成績は残せなさそう。
来期はついに平田のFAが訪れるという一大イベントも控え、立ち回りを悪くすればさらなる戦力流出もある。若手を中心としたチーム再生は急務。メジャーみたいにレギュラー1人と若手複数人のトレードを行うなどして、計画的に中長期的な立て直しに舵を切る必要があるのでは。


日本一はホークスで。レートはへビジューでよろしくお願いします。

自由を測るネトゲのものさし

うおおとにかく自由なネトゲ遊びてええええ!ってたまになるんですよ。なりません?
かつてUOを遊んでいた人々は「もう一度あの自由を体験したい」と、他のゲームにまでUOの幻影を追いかける「自由度の呪い」とでもいうような病気に罹っています。確かにUOは自由だった。武器がへたって来たので街角の職人に修理をお願いしたり、プレイヤーによって劇団が結成されて街角で演劇が催されていたり、他の人の服の染め物をしてあげたり、有志を募って宝の地図を掘りに行ったり、食べ物に毒を仕込んでギルドハウスに置いてみたり、死体をバラしてベンダーで売ってみたり。できることを挙げればキリがないゲームでした。

しかしキミたち自由自由とはいうけれど、一体何をもってして「自由である」というのか。「自由」とはどのような指標で測られるものなのか。自由を主張するからには、やはり肌感覚ではなく明確なものさしが必要なんじゃないかねキミィ、という話でありまして。

UOの自由さを表現するために出てくる例は、上の話でもそうですが、大体は他人との関係が含まれる話です。UOはネットゲームですから、醍醐味はその社会性にこそあるわけです。

そう、社会。その社会を研究するいわゆる社会科学と呼ばれる学問は色々ありますが、それらの学問で扱われる法律や経済がゲーム内でどのように位置付けられているかが、そのゲームにおいて形成される社会に影響を与え、プレイヤーが感じる「自由さ」と密にリンクするのです。具体的には、法律と経済が運営のコントロール下にあるか、ユーザーのコントロール下にあるかが自由度を左右すると考えられます。なお、ここでは三権分立を考慮する必要はないので、行政と司法は法律にくくって考えます。

たとえばUOに当てはめてみましょう。
法律のコントロールは、赤ネームという善悪が運営により予めシステムで規定されているものの、その他はユーザーのコントロール下にあると見ていいでしょう。盗みを働くのも自由。盗人を誅するのも自由。赤ネームになったところで、それを罰するのは運営ではなく結局ユーザー。初期の頃は詐欺行為すら自由で、悔しかったら殺してみろやの世界。PKKという警察機能もユーザー任せ。もし悪いことをしても赤ネームになることなく、評判や噂で「○○は10人くらい殺った」と流れ、それを立証する証人が現れ、PKKが誅するみたいなことになってたら、完全なユーザーコントロールと言えましょうが、さすがにそこまでではなくとも法律面はユーザー側のコントロール下と認められる程度には十分だと思われます。

経済のコントロールは、完全な自由経済が用意され、家まで取引できました。上述のように詐欺行為まで行うことができました。こちらは完全にユーザー側のコントロール下にあると認められます。

以上により、UOは法律、経済面ともにほぼユーザーのコントロール下に置かれていたため、ユーザーは自由を感じることができていたと言えます。

2つの要素の片方だけに自由が与えられているケースもあります。モゲマスのようなトレード機能を持った初期のソーシャルゲームがその類型にあたるでしょう。
法律のコントロールは運営にあり、ユーザーに与えられていません。「アイドルマスター討伐イベ」のような例外を除けば、どのような悪事が行われているかの可視化もされておらず、司法権は運営のみにあります。また、そもそも悪事を働くこと自体がシステム側で制限されており、「悪事を働くこと=システムを突破すること」というプレイヤー対システムの構造になってしまっています。

一方で、経済のコントロールはユーザーにあります。よく知っているモゲマスを例にあげると、フリトレの導入によりトレードチケットで取引回数が制限されるまでは完全な自由経済が実現されています。フリトレ導入後は、取引に多少の制約はあるものの、依然としてユーザー間での自由取引は保障されていますし、値決めは市場原理に依存しています。

これら初期ソシャゲは中程度の自由度を持つゲームと言えます。

2つの要素が運営のコントロール下にあるゲームもあります。最近のスマホゲームの多くがこの類型にあたるでしょう。
法律のコントロールは運営にあり、ユーザーに与えられていません。基本的に他人に悪事を働くことのできる設計にはなっていないため、いわゆるユーザー対ユーザーで揉める事件は基本的に起きず、原則的に各ユーザーは運営に対してアプローチしていくことになります。

経済のコントロールは運営にあり、ユーザーに与えられていません。ユーザー間の取引は行うことができず、原則的に各ユーザーは運営と取引を行います。

これらのゲームは自由度の低いゲームと言えます。

「誰が善悪を決め、罰するのか」「誰が経済活動を操作するか」
ネトゲにおいては、この2点をユーザー側に委譲するかどうかでそのゲームの自由さが形作られます。両方YESと答えられるならば、それはとても自由なゲームです。

法律・経済、この2つの要素により自由度を測るネトゲのものさしは、社会性のある全てのゲームのみならず、他の物事についても当てはめて考えられる汎用性のある指標です。

たとえば、ネコの集会について見てみましょう。
ネコの集会は、彼ら自身が作ったルールに基づいて開催されます。集会の参加自体も彼ら自身の意思に委ねられます。明文化された法はありませんが、彼らは彼ら自身が決めたルールにしたがって行動し、ルールに反したネコには罰が与えられます。ネコはきまぐれなので、場合によっては罰が与えられないこともあります。法律コントロールはユーザーの下にあり、自由に運用されていると言えます。
ネコの集会では、魚やネズミやビー玉などの自分のお宝を自由に分け与えたり、もらったりすることができます。そこでは自由な経済が認められており、経済のコントロールはユーザーの下にあると言えます。

したがってネコの集会は自由度が高いと判断されます。

人間の会社について見てみましょう。
人間の会社は、運営が決めたルールに従うことが義務付けられており、ルールを破ると運営により必ず罰が与えられ、場合によってはBANされることもあります。法律コントロールは運営の下にあると認められます。
人間の会社は、残業をした場合、対価を請求することができますが、しばしばそれは運営により取引が制限されることがあります。経済コントロールは運営の下にあると認められます。

したがって人間の会社は自由度が低いと判断されます。

なぜ人生はクソゲーと言われるのかおわかりいただけたでしょうか。
このものさしはとても便利な道具なので、ぜひ色々なものに当てはめて使ってみてください。
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