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死んだらムラサキをもう一度遊びたい

「完璧」とは何だろう。思えば世の中に完璧なんてものはないのかもしれません。『メジャー パーフェクトクローザー』は完璧どころか野球部分すら怪しかったですし、かつてキン肉マンは、完璧超人のタッグであるヘル・ミッショネルズ戦で「おまえたちもようやくわかったろうぜ、この世の中に完璧などというものがないことが―っ!!」と言っていました。ゆでがキン肉マンにそこまで言わせるのならそうなのかな、と思わなくもないですが、果たしてそうなのでしょうか。

辞書で「完璧」を調べるとこうあります。

 ①欠点が少しもないこと、完全無欠
 ②カタテマ作『ムラサキ』

ムラサキ!! えらく具体的に書いてますね。お手元の辞書もぜひ開いてみてください。必ず書いてあるはずです。

『ムラサキ』は一言で言うと調和のゲーム。断片的に見せられる設定、登場するキャラクター、音楽、すべては5面のラストバトルのために準備されたもので、ラストバトルを戦いながら、プレイヤーはすべての収束を1点で回収することになります。プレイヤーがすべてを終えたとき、そこには一切食べ残しのないキレイなお皿があって、「完璧……」というため息以外何も出てこないことでしょう。「いつかあの場所で」の楽器が1つずつ増えていく演出、良さみしかない……。

この完璧なゲームに何か刺激を与えるとどこか危ういところで成り立ったバランスが崩れて完璧が完璧じゃなくなってしまうんじゃないか、砂で作ったお城は消えてしまうんじゃないかみたいに思わせられるあまりの調和の取れっぷりに、続編が出るなんて考えてもみなかったですけど、ムラサキの続編ですよ、続編。そんな幸せなことがあっていいはずが……。


あった!!! ムラサキ劍!!!!


システムは『ムラサキ』同様、ショットは1発しか打てず、赤や青のブロックに弾をぶつけてビリヤードのように連鎖させ、爆発させるゲームです。たとえばこの画面だと、左にある青いブロックを中心から左あたりの場所で一発打てばビリヤードみたいに玉突きで上にあるブロックとぶつかっていったあと連鎖爆発起こして敵弾も敵も全部消えます。ブロックは時間の経過とともに湧いてくるので、ポイントを見極めてショットを発射、連鎖、爆発、楽しい!

前作と異なるのは、赤や青のブロック自体に当たり判定がなくなって敵弾だけに気をつければ良くなった点と、ブロックの色の種類が基本赤と青だけになってシンプル化した点ですかね。おかげで、本来連鎖を作る材料であるはずのブロックに当たって死ぬこともないし、ブロックの色が少ないので連鎖が作りやすい。ゲームって続編になると前作のシステムに要素を付加して複雑になるパターンのほうが多いと思うんですけど、削ってシンプルになるケースって珍しい気がしますね。ブロックの当たり判定がなくなったことは、快適に遊べる一方で、ムラサキ特有の「考える要素」が減った気もするので好みの世界はあるかも。


連鎖が心地よいパズル感は『いりす症候群』をベースにしているような面もあり、カタテマお得意の分野ですが、『ムラサキ』はSTGにしてはショットを打つタイミングを図れるような時間がゆっくりと流れるゲームだけに、「今タイミングミスったな」という後悔する余地の大きいゲームです。成功したか失敗したかすぐに教えてくれるのはゲームの素晴らしいところです。それに、良いゲームというのは、自分の選択に責任を持たせてくれること、そして失敗に気づかせてくれるゲームのことだと、亡くなったうちの犬も言っていました。


条件を満たすと徐々に解除されていくエピソード集も継続。「設定見てるだけで泣く」とさえ言われる不条理な内容が淡々とした文体で表現されるコレクション要素はムラサキのもう一つの本体。いや文章一本でこれだけ実績解除に駆り立てる力すごくないですか。これ退屈な文章書かれてたらコレクション要素の欠片もないんですけど、2バイトの文字の積み重ね見るためだけに実績解除させるてつさんの筆力恐るべしですよ。あまりにも全部読みたいので『ムラサキ』も『ムラサキ劍』も泣きながらフルコンプした。前作の6面のお姉ちゃん戦やりすぎてツギハギプリンセスが頭から鳴り止まなくなったぞ。何回聞いても飽きないめっちゃいい曲で良かった!



ちなみに3面でライフ全開でボス前まで行くと、デカい魚が通り過ぎって行ったあたりで、画面端に海浬か沙月でいずれか選択しなかった方のキャラが出てきて会話が始まる隠し要素があります。前兆なしに唐突に始まるので注意。実はここの会話がエンディングでの沙月のある発言に繋がってたりするので、そういう裏設定的な流れに意味を感じちゃう人は見といたほうが良いです。


昔、ファミ通の編集長やってたときの浜村通信が「君はファイアーエムブレムをやったことがあるか? なければ君は幸せだ。これからファイアーエムブレムを体験することができるのだから」と書いてたのが印象に残ってるんですけど、人間一度経験すると「知ってしまう」というデメリットがあって同じ体験に対してどうしても感動値が落ちてしまうという欠点があるのですよね。
「覚える」という能力は種が生存するのに最適であれど、生存が確定的な世の中で生を楽しむには最適ではない。ですので、正直言うと、どうしてもムラサキで初回に最後までたどり着いたときほどの心の震えはムラサキ劍に感じることはできないところがあったんですけど、それはゲームに問題があるのではなく、人間に問題があるのですよね。

人間が年をとるというのは、楽しみのパターンを経験して埋めていくことで、自分が楽しみを感じる要素を潰していく性質があって、それが故に年をとると心を震わされる機会がだんだん減っていって、不感症になってしまうのではないですかね。だから多分、人間が不老不死を得てもそれはきっと楽しみのない地獄。ならば死ぬことですべてを忘れて輪廻転生できるというワンチャンに期待して、あの楽しみをもう一度最初から体験できることに賭けてしまうような気もします。

あるいは人類は既に一度不老不死を手に入れたあと、それに不満を感じて輪廻転生の技術を開発した結果、すべてを忘れて我々がここにいるのかもしれません。だとすると先祖に感謝しなければなりません。もしムラサキをやっていないなら幸せだ。あなたはムラサキをこれから体験することができるのだから。

生涯を添い遂げるゲームはありますか

年を食ってくるとご飯を食べる量が減ってきますが、代わりに昔に思いを馳せて暮らす時間が長くなって来るというバランスが設定されているのが人生というゲームです。「物質的な食事」と「精神的な食事」の合計値は常に一定であり、子どもはたくさんご飯を食べて過去を振りかえることに人生を費やさず、老人は食の楽しみの代償に思い出話の楽しさを知ることができたわけです。

ゲームとともに生まれ育ったからには、それぞれの人間には一生遊び続けるゲームのシリーズというものは存在して、我々が死を目の前に迎える頃には20作も30作も遊び続けたシリーズがあり、その思い出話が残りの人生の精神的な食事になるのではないかと思うことがあります。自分の上の世代とかを見て考えても、おそらく人間は世代によって思い出話の内容が変わるだけで、思い出話をすること自体はおそらく避けられない生き物…。

未来に待ち受けるのが思い出話しかできない老人ライフであるならば、せめてその思い出話をしながら自分たちの人生を彩ってきたコンテンツに囲まれてそのまま死にたいじゃないですか。死出の旅には花なんていらない、ただコンテンツがあればいい。ちょっと前にやってた『セハガール』なんてのは未来のゲーマー老人ホームを疑似体験させてくれたアニメでしたけど、ああいう未来をこそ我々は獲得したい。

ついでに老人話をすると、今の老人ホームって趣味が混在している色んな人を押し込んでいるから、いわゆる「会話のプロトコル」が合わない人たち同士になっていて楽しくないんじゃないですかね。なので最大公約数的な娯楽である「歌」とか「トランプ」とかでしか楽しみを提供できない。非電源系ゲームを提供したところで「今更ルール覚えるのも面倒くさい」と興味ない人が殆どでしょう。
まだ若い大学生ですら「サークル」という形で趣味で分断することにより何とか集団を形成しているのだから、嗜好が硬直化した老人にとって趣味も人生もバラバラだった人たちで群を形成するのはさぞ辛かろうと思います。ですので、サークル活動のように趣味で分断されたコンセプト老人ホームのような形態の方が人間は幸せになれると思うし、ニーズは実際にあると思うので、起業家の皆さんはぜひ未来のためにそういうビジネスを頑張っていただきたいです。ゲーム老人ホームに入ってダラダラ暮らせる未来が待っているならば年を取るのも怖くなくなるね!
いいな、コンセプト老人ホームだぞ!

長くなりましたけど、おそらく自分にとって生涯添い遂げるゲームになると思われるのがパワプロで、初代パワプロからずっとやり続けてきていますが、この度めでたく2018版もリリースされるに相成りました。おめでてぇですね。

あと何年生きるかわからないけど、生きてたら絶対将来実況パワフルプロ野球2050とか遊んでるんだろうなぁ。というか書いてて思ったけどパワプロ2050とか数字増やしただけなのに語感ヤバいな! 言葉的には完全にサイバープロ野球感ある。めっちゃエレクトロであり、アンドロメダ高校の世界観だ。いや、実際その時が訪れれば普通の野球やってんだろうけど…。


まぁそんなわけでパワプロ2018ですよ。ゴールデンウィークどこにも行かずに、家でプロ野球見ながら終わったらスマホでハチナイの試合を走らせながらパワプロやるというバトルスタディーズもびっくりの野球漬けの毎日やってたので、今回もざっと感想入れていこうと思います。


パワフェスは、ほぼ前作の2016仕様そのままながら、余計なルーレットとか付いてきて、運が悪いと「大差付けて勝ったのに仲間になるのは敵のキャプテンのみ」みたいなことが起きるのがストレス。

回避法としては、全部同時停止させずに左と真ん中のルーレットを一つずつ止めながら、一番右のルーレットを止める際に「勝ったら3人」が9時の方向にあるタイミングで「option」ボタンを押せば、目押しで「勝ったら3人」を止められるくらいですかね。
ただ、そういう回避法使わないといけない時点で苦行ポイント高い。目押しめんどいねん。倒したチームのキャラを仲間にしながらトーナメントを進んでいくという冥球島方式の時点で面白いので、余計な要素は料理が油っこくなるだけという悲しみ。

 ただ結局その冥球島方式自体が面白すぎるので、何周も何周も遊んでしまうですのよ。パワプロをずっと遊んできたプレイヤーにとっては、過去のパワプロキャラと戦ったり仲間にしたりできるのは、それだけで思い出老人ホームの世界として楽しすぎるのよね。打席に立つたびに実況に読み上げられるキャラクターのエピソードとかつい聞いてしまう。友沢vsみずきの対戦だったら対戦中に特殊な実況が読まれるなどの演出もあり、キャラゲーとしての完成度は高い。
それだけに最近パワプロ遊びだした人にはわけわからんところはあるかもしれないけど、むしろ昔パワプロ遊んでて今遊んでいない人こそパワフェスを一度遊んでみてほしい。自分の脳にある過去の思い出とミックスして遊ぶゲームですよ、これは!

あと、過去のシリーズのキャラを持ってくるという体裁にすると、女にモテるキャラ付された選手が多すぎ問題。ミートの高い器用なショート(サブポジでセカンドとかサードができがち)とかエグザイル並に増殖してるし、イケメン属性ピッチャーの数はもはや不明。アゴがデカイ奴は大体パワーヒッター。このまま増え続けるとパワプロ2050のパワフェスとかイケメンだけでファランクスが組めそう。同じ顔の主人公とデブのキャッチャーとヒロインが毎回いるというあだち充現象に代表されるキャラクター構成の繰り返しはサクセスにおいても似たようなものであり、その作りを続けていくことが今後のパワプロに呪いとなって降りかかりそうな気がする。「あだち充の呪い」と勝手に名付けよう。


ちなみにパワフェスは難易度が高いという意見もちょくちょく聞いたので、一種の攻略法みたいなのも書くと、投球は緩急とコーナーです。プロスピやってた人だとわかると思うけど、パワプロも(おそらくだけど)内部ステータスとして緩急ゲージのようなものを持っていて、速い球、速い球と続けると、CPUが内部で持つ緩急ゲージが「速」の方に寄っていって速い球に強くなるんですよね。
そこでチェンジアップのような遅いボールを投げると空振りする確率が高くなります。だから、0-2に追い込んだシーンがあったとしたら、インハイのボールゾーンにストレートを2球続けた後にアウトローにチェンジアップを落とすと良いです。
左右のコーナーも同じで、アウトローが打ちづらいからと言ってアウトローを続けるとCPUの目線がアウトローに寄るので、適度にインハイを織り交ぜると良いです。やりすぎると投球も作業ゲーになってしまうので、左打者にバックドアのシュート入れて遊んでみたりとか、リアルっぽい投球するのが一番野球感あって良いよね。


サクセスはついにボイス搭載ということでテンポ悪くなるかと思ったけど、思ったよりストレスないし、ボイス入って良くなったね。市枝いちごの口癖である「○○、○○です!」のリフレイン表現の良さは、ボイスがあることで味わいが全然違った。ただ、会話フェーズで声ありなのはいいけど、試合まで声ありにしてしまったから、1球投げるごとに「おりゃあ!」みたいな男の掛け声を聞かないといけないのはちょっとつらい。

前にもどっかで言ったことあるけど、自分はパワプロのサクセスやる時間を捻出するために高校で野球部辞めた人間なんで、サクセスにはわりと思い入れがある方だとは思います。その人間から見ても、このご時世になって3年のサクセスはさすがに長く感じる。ここ最近のサクセスが1年間だったんで、昔と比べて物足りなさを感じてたけど、我々は既に短時間で幸福回路を全開にする最近のエンターテイメントに脳が飼いならされてしまっている。パワプロが変わったのではない、変わったのは我々の方だったのだ…。


一方で一番変わったのが、実は栄冠ナイン。明らかにCPUの打撃の思考ルーチンが弱まっており、三振率が高まって全体的に打率が下がったことで投手戦になりがちという大きなゲームバランスの変更がある。かと思えばオートプレイだと打ち込まれたりして、難易度もシビアで甲子園に行くのすら大変なリアルさ。昔こんな難しかったでしたっけ…。『ラストイニング』の鳩ヶ谷監督が神に見えてくる。
今作はエラーの発生確率が高く、捕球Gだと野球にならないくらいポロポロしてしまうので、性格内気の選手を集めて亀のように守備を固め、イニング終盤で魔物に襲いかからせてエラーの発生を祈るという戦法が強い。アフリカの呪術師か。



ちなみに今作から、投球画面で俯瞰視点というメジャーリーグ中継みたいに真上から見る視点が追加されており、良いです。リプレイの際の変化球の曲がり方とか打球の飛び方も見てて楽しい。野球ゲーム部分で不満があるとしたら全力ストレートが球威高すぎて打球が飛ばないから強すぎるというという点くらいですけど、それは今後のアップデートで修正予定らしいんで、全体的に良いバランスに仕上がってるんじゃないかと思います。

パワプロって初期の頃は、ヒットと言えばセンター前ヒットで、一二塁間と三遊間抜けるゴロヒットが殆ど出ないバランスだったりしたのが徐々に改善されて、今ではどの方向でもヒットが出るようになったり、カーブやチェンジアップがただの打ち頃の球だったのが、パワプロ2011くらいあたりから緩急で空振り取れるボールになってたりと、地味に本来の野球部分で細かい進化を遂げてきたゲームだと思うんですよね。


シリーズを続けていく中で新しい取り組みやゲームバランスの変更なんかをやらないわけにはいきません。毎回同じ仕様のゲームを買う人はいないし、変わらないということは自ら死を選んだに等しいので、ゲームというのは生き延びるためには変わり続ける必要があるのでしょう。
時にはクソみたいなゲームモードやクソバランスになることもあるでしょう。今回だって全力ストレート強すぎ問題のほか、栄冠ナインのバランスもうちょっと直してもらいたいし、能力アップの画面で動作がモタつくのも改善してほしいところある。しかし、科学の発展には犠牲がつきもの。逆説的ですが、生き残るためには失敗をする必要があるのです。

そしてパワプロは生き残り、パワプロ2050、パワプロ2060とリリースされるにつれ、SFC時代から遊び続けてきた多くのプレイヤーがその人生に幕を閉じていく。
その時きっと、死ぬ間際こう思うのでしょう。
「何かパワプロやってるだけで人生終わった気がする」と。

8月のシンデレラナインはセカンドマギーの答えを出すか

宇宙の法則の一つに「美味いものと美味いものをあわせて食べると絶対美味い」というのがあると吹き込まれて育ったのですが、前にとんかつパフェ食べたら全然美味しくなくて、宇宙の法則というのもアテにならないなと思いました。とんかつとパフェは別々に食べたほうが絶対に美味い。最後の方、とんかつがベチャベチャになってくるの悲しみしかない。

このように最強のタッグのはずなのに食い合わせが悪いものというのはこの世にいくつかあるもので、その一つに美少女と野球というのがあります。野球のファンの裾野、美少女好きな人たちの裾野……それぞれの数からすると好きが重複している層は相応に多そうですし、野球といえば基本一対一の構図なので美少女キャラの魅力も描きやすい。絶対いけるやんコレとなりそうなものですが、マックミラン高校女子硬式野球部も大正野球娘も大ヒットする前に終わってしまう。それなのにいつもなぜかハズレがない萌アニメの野球回。

しかしみんな待っているのです。
正統派の美少女野球コンテンツを! 一心不乱の美少女野球コンテンツを!!


そんな空気の中なぜか7月にリリースされた8月のシンデレラナインですので、全国民が夏休みを潰す勢いでプレイされているのではないかと思いますが、いかがお過ごしでしょうか。

今のところ、1アウト満塁から内野安打でランナーが全員生還するなどのささいな問題はありますが、エリアンと梶谷が連続で悪送球して内野ゴロで走者一掃したプレイを再現しているのだと多少脳内補完していけば十分楽しめるのではないかと思っています。


単に試合をしていくだけではなく、育成モード(デレスト)とかもあったりします。しかし、デレストのインターフェイスもどことなくパワプロのサクセスだし、調子は絶好調~絶不調の5段階がアイコンで表されるやつだし、その後の野球ゲームにおけるパワプロ文脈の影響力の強さというのは感じさせられますね。


美少女ソシャゲにありがちな季節絵のカットインはありがたくお納めしましょう。
画像は水着のピッチャーが無失点に抑えているシーンですが、わたあめ作ってる人がタイムリー打ったり、亀の散歩をしている人がホームランを打つこともあります。野球を舐めているのかとかそういうものではなく、美少女がカットインしてくれればそれだけで嬉しいものです。今後、サンタクロースや振り袖なんかもタイムリーを打っていくのではないかと思われます。


しかしハチナイは、リリースして1ヶ月程度ですが、ただの美少女野球ゲーで終わらない片鱗を僅かながら見せつつあります。

リリース当初は試合の結果だけを表示させるだけで、一体誰が活躍しているのか誰がヒットを打ったのかも完全にブラックボックスというゲームでしたが、後のアップデートで待望の個人成績を実装。成績自体は試合単位で消えてしまうものなので、あくまで余興程度にしか過ぎませんが、なぜかそこで実装した成績が「RC」。


Wikipediaの言葉を借りると「RC(Runs Created)とは、野球において打者を評価する指標の一つ。メジャーリーグベースボールにおけるセイバーメトリクスの第一人者ビル・ジェームズにより考案された個人の得点能力を表す総合指標の一つ」とされており、いわゆる伝統的に新聞のスポーツ欄に掲載されてきた打率等の数字ではなく、今流行りのセイバー指標です。
打撃能力のみを表すOPSと異なり、進塁能力(走力)も評価に加えるため、打者の総合的な攻撃能力を表す指標として用いられています。


なぜよりにもよって美少女ゲーに持ってくる指標がRC…。しかもセイバーの指標ってビッグデータみたいなもので、一試合一試合消えてしまう数字だと「その試合調子良かったね」程度の意味しか持たないので、せっかくRCを表示させても今のところ何の意味もありません。

が、それのなんと素晴らしいことか! リリースして1ヶ月も経たないうちに実装する指標がRC! 内野安打で走者一掃するインパクトが強すぎて、ハチナイを完全に侮っていました。スタッフの中にイカれた野郎が紛れている可能性があります。ユーザーのニーズよりも己のやりたいことを優先するその姿勢、実に素晴らしい。これからも頑張っていただきたい。

先月、巨人が2番セカンドマギーというスタメンをしいて以来、チーム成績は急上昇しています。
オープン戦で高橋由伸監督がセカンドマギーをテストした時、ついに由伸もストレスでどうにかなってしまったのかと思った私が愚かでした。ただ、守備も含めた指標としてどうなのかと考えたとき、それはやはり試合数をこなして試行回数を相応数重ねるまで答えを待つ必要があるでしょう。

ハチナイは、セカンドマギーの答えを持つことができるのです。ゲームの良いところは多数の試行の回答を待たなくて良いところ。すなわち、攻撃型のチームが強いのか、守備型のチームが強いのか、2番最強打者説は本当に正しいのか、ノーアウト1塁からのバントは果たして本当に無駄なのか、みんなで試すことができるのです。指標が充実してデータベースが無駄に分厚いサーバー型の野球シミュレーターになるならば、そこはセイバーオタの地上の楽園。いや、サーバー上の楽園。

リリースしていきなりRCを実装しだした頭のおかしいハチナイは、アップデート次第で大化けする可能性を持った素材です。りんごあめ持った女の子が三振取ろうが、海の家で働きながらホームラン打とうが、そんなことはもはやどうでもいい。
ハチナイが気の向くままにセイバー指標を次々と実装して、己が道を突き進み、美少女野球シミュレーターとしてこの世に唯一無二の存在になったとき、後世に20年は名が残る伝説のゲームになることでしょう。イベント特効のガチャを回してスタミナ使ってイベント走るゲームとして凡百のゲームになるか、21世紀のベストプレープロ野球になるか、未来を選択する分岐点にある気がします。ならば選ぶ道は決まっているはず。ほら、SMAPも世界に一つだけの花になれとかどうとか言ってたし…。

その場合


SRだから強いですよみたいな、こんな感じのダメなステータスではなく


こんな感じの尖ったステータスがデフォになって、セカンドマギーでいくか守備型セカンドで行くか悩めるゲームになるといいですね。お互いの哲学をぶつけてシミュレーターの中に答えを出したい。

ただ21世紀のベストプレープロ野球になってしまった場合、一部のセイバーオタクしかやらなくなるというデメリットがあるのも事実です。アカツキも商売でやっているのでそれは難しいというのはわかります。そこでオススメなのがビットコイン。売上の全額を仮想通貨に換えて5年くらい寝かせておけば、その頃にはきっとFGOの売上よりも多くなっているのではないでしょうか。ビットコイン万歳! ビットコインの利益により運営される美少女野球シミュレーターとか最高すぎるし、運用は無人化しておき、人類が滅んだ後もサーバーだけ生き残って野球をシミュレーションし続けてほしい。


ちなみにハチナイの前世と言われるモバゲーのシンデレラナインも以前少しだけやってたのですが、まだ生きてるのかいなと思いアクセスしたら生存確認できました。ブラウザ型のポチポチゲーとしては、地味にかなり長寿な部類に入るのでは。さすがにいつ死んでもおかしくない危篤状態にはあると思うので、保護しておくべき人は保護しておきましょう。

牛との戦いについて

男と生まれたからには誰もが一生のうち一度は夢見る「地上最強の男」。口にするのは容易いですが、では一体どうやって地上最強の男になるのか。その方法論について、スペインにおいては「牛と戦う」というシンプルなソリューションによって社会にビルトインされています。牛と戦わない臆病者が地上最強とはおこがましい、というわけです。なるほど。

2月23日からPS Storeでインディーズセールがやってて、インディーズ系のゲームが最大80%オフで買えるセールなんですけど、その中に「Toro ~牛との戦い~」というゲームがあります。わざわざスペインまで行かなくとも牛と戦えるとは便利な時代になったものですね。PS Plus会員なら50%引きで700円ちょっとで買えるのでお得です。
ちなみに「Toro」って言葉の意味わかんなかったので調べたら、スペイン語で「雄牛」という意味だそうです。原題は「Toro」だけのタイトルで、とって付けたような「牛との戦い」は日本オリジナル。クソい映画の邦題みたいなタイトルの付け方が魂に訴えてくるところありますね。

注意しなければならないのは、一応日本のPS Storeで売っているんですが、ゲーム内の言語の設定はスペイン語と英語にしかできないという点です。ただ、そもそも考えてみれば牛と戦うのに言語は必要ないのと、あまりに操作系が単純すぎて全く文字が読めなくても問題なくプレイできるので一安心ですね。

ゲームを始めるとまずキャラクリエイトから始まります。一見PS1~PS2クラスのグラフィックのように見えますが、ゲームはグラフィックが全てじゃないと自分に言い聞かせましょう。なお、出身地は何を設定しても特に何の意味もありません。


キャラを作って簡単なチュートリアルを終えると、いよいよ牛との戦いです。まじでこれでPS4のグラフィックかよとは言わないように。ゲームはグラフィックではないのです。

牛はR1ボタンを押して呼ぶと闘牛士に突っ込んできますので、タイミングよく「L2を押しながら□+□」を押すと牛を躱します。通り過ぎた牛は高確率でボーっとしているので、もう一度R1ボタンを押して呼ぶ必要があります。牛が突っ込んでくると「L2を押しながら□+□」を押して牛を躱します。あとはその繰り返しです。それ以外は特にやることがないゲームなので、覚えやすくていいですね。心を無にして牛と向かい合い、道を極めましょう。
ちなみに、「L2を押しながら□+□」だけではなくて「L2を押しながら□+○」や「L2を押しながら□+×」など最大4パターンの違う躱し方を設定できます。連続で躱していくとコンボが繋がってスコアが伸びますが、違うパターンの躱し方をすると更にスコアが伸びます。スコアが伸びて良いことがあるかというと別にないのですが、やり込みとはそういうものなので頑張ってスコアを稼ぎましょう。


このゲームにはタイミングを計れるゲージとかそういうゲーム的な軟弱なものが一切ないので、牛を躱すコマンドである「L2を押しながら□+□」の入力タイミングは勘で覚える必要があります。この受付時間が結構シビアで、慣れるまでは相当牛に跳ねられ続けます。地上最強の男になるには身体で覚えないといけないということですね。ちなみに簡単に攻略的なアドバイスをすると、牛二頭分くらいの距離のときにコマンドを入力すると成功しやすいです。

さらに質の悪いことに、どうも「L2を押しながら□+□」とか「L2を押しながら□+×」とかのコマンドごとに適切な入力タイミングが違うっぽい感じがあります。ホントにこれ完全に体感なんですけど、どうも違うっぽいんですよね。というのもそのへんの入力タイミングについても、ゲーム内では一切説明がないからです。タイミングは身体で覚えて牛と向き合ってください。


一応ステージは形上いくつかあるんですけど、ステージごとに観客席のグラフィックが違うだけで、場合によっては何か障害物があるとかそういうことは一切なく、全部同じフィールドで戦えるので牛との戦いに集中できますね。
牛も何種類かいますが、全員闘牛士に向かって突っ込んでくるだけなので何時間遊んでも区別がつきません。スピードとか違うのかもしれませんが、よくわかりません。実際人間に牛の区別つくかというとつかないと思うので、何とリアル志向なのだと積極的に感動していきましょう。

 
音楽は、観客の歓声以外ほとんどの状況で無音なので、牛との戦いに集中できます。観客の歓声が一番大きくなるのは、回避をミスって闘牛士が牛に跳ねられたときでして、まぁ実際の闘牛ってそんなもんだと思うしわからなくはないけど、ユーザーへのゲームの報酬系としてどうなのかなという邪念が頭をよぎりますが振り払いましょう。

連続で回避をキメて画面右下のゲージの観客の盛り上がりが最高潮になるとようやくラテンっぽいBGMが流れますが、一回ミスるとすぐ消えます。実際ゲーム中でBGMを聞いている瞬間というのは殆どありません。音に心を乱されることなく、ますます牛との戦いに集中できますね。


回避を続けて牛の怒りゲージがMAXになると突然QTEが始まって、指示されたボタンを押すゲームに変わります。この判定はやたらゆっくりでヌルいので適当に押して大丈夫です。終わったら何事もなかったかのように闘牛に戻ります。あとはまた牛を避けてゲージを貯めてQTEをやっての繰り返しです。複雑なことは一切ないので牛に集中してください。

闘牛の構成としてはファーストステージで3分の闘牛、セカンドステージでQTE、サードステージで3分の闘牛、そして最後にクライマックスで牛を殺すQTEがあります。


牛を殺すQTEもやたら入力がヌルいしまず失敗することはないと思うのですが、突っ込んでくる牛を躱して牛の額に剣を突き刺して牛を殺すクライマックスのシーンは、闘牛士が牛を躱した瞬間にカメラが闘牛士のドヤ顔映しちゃって牛が画面から消えるので、牛がどうなったのかは不明という消化不良な演出で終わります。またゲーム始めたら牛が出てくるので、たぶん牛は助かったのだと思います。良かった、死んだ牛はいなかったんだ……。


結局何が言いたいかというと、つまるところインディーズセールで買うなら『Salt and Sanctuary』とか『The Witness』とか『メゾン・ド・魔王』とか買えばいいんじゃないかなと思うし、どうしても自分の中で牛と戦いたいという葛藤が消えなければ今すぐ焼肉屋にでも行くといいのではないかと思いました。

プリンセスは金の亡者にならないために適切な資産運用とは

資本主義を憎んでやまないみなさんこんにちは。
「お金なんてあっても幸せになれない」なんて言いますが、この資本主義社会においてはお金がないともっと幸せから遠ざかってしまいます。「親の医療費がない! けど私は幸せ!」なんて人はいませんし、いたとすればそれは親を殺したい人かもしれません。
お金は幸せの十分条件ではありませんが、必要条件ですよねという話ではあるでしょう。

ところで、日本一ソフトウェアは去年『ルフランの地下迷宮と魔女ノ旅団』というクッソすばらしいダンジョン探索ゲーをリリースしてまして、あまりの内容の良さに10億円くらい株を買って「しばらく株価の心配などせんで良いから、作りたいゲームを作ることに専念したまえ、ホッホッホ」とでもやろうと考えたところ、10億円が手元になくて断念したのですが、それから株価2倍くらいに暴騰しました。10億買ってたら20億になってたと思うと夜も眠れません。クソッ、手元に10億円さえあれば…。

そんな日本一ソフトウェアが昨年末リリースした『プリンセスは金の亡者』に、次のようなやりとりが出てきます。




 

株の信用取引とFXで全財産を解かして人生終了した世紀末覇王の父親の仇を取るため、信用取引とFXを父親に唆したドラゴローンにプリンセスが復讐するというストーリーなのですが、素人に信用取引とFXを勧めてハメこむなんてさすがドラゴローンさんやでぇ…。エグい。
では、世紀末覇王のお父はんはどのような資産運用を行うのがベストだったのでしょうか?

投資を行う際によく出てくる指標として「S&P500」というものがあります。「S&P500」とは、アメリカの代表的な株価指数で、代表的な上場企業500社の時価総額を基に算出されます。製造業・金融・情報・生活・素材など様々なジャンルに自然と分散投資となるので、「アメリカ経済全体の成長」に対して投資を行うことのできるメリットがあります。
「S&P500」のこの5年間の推移は次のグラフのとおり。(Bloombergより)



かのウォーレン・バフェットも自分の死後の資産運用にあたり「S&P500の投信買って寝とけ(意訳」と言うくらいですし、世紀末覇王のお父ちゃんもS&P500を買って寝てさえいれば娘を露頭に迷わせることはなかったのです。基本的に株式なんてものは経済成長率に従って推移するものですし、大雑把に言えば中長期的にはその国の名目GDP成長率程度の利回りは期待できると見て良いでしょう。ならば、経済成長率は一人あたりの生産性と人口の増加率から生み出されるのだから、生産性が高くて人口が増える国に投資してけば、利回りはプラスに収束していくのではないかと考えられるのです。
したがって、もし世紀末覇王になって莫大な資産運用を行うことになった場合は、アメリカへインデックス投資を行うことで大切な娘と国民を守っていくのが良いのではないかと思います。ご参考ください。

そんな導入だと、『プリンセスは金の亡者』 は、強欲な資本主義に復讐するようなストーリーに見えますが、プリンセスは現実主義者。敵であろうが、罠であろうが、すべて買収して自分の味方として運用します。ボスも再登場時は買収可能ですし、ほぼ全てのギミックが買収可能という金が全ての資本主義アクション。では、その買収資金はどこから持ってくるのかというと。



カツアゲします。さすがお嬢はんやでぇ…。
敵を数発殴ると「BREAK!」という状態になってピヨるので、そのタイミングでVitaの右スティックをグリグリ回すとジャラジャラお金が出てきます。これってまさか大阪府民に伝わる伝説の「ケツの穴から手ぇ突っ込んで奥歯ガタガタ言わしたるぞ」ってヤツなのでは…。ホント、スティックグリグリやってるだけで「あぁ、今ケツの穴から手ぇ突っ込んで奥歯ガタガタ言わしてるんだな」と思わされる感は不思議だし、過去最高に奥歯ガタガタ言わせてるゲーム。

この「人を殴って金を落とさせる」感覚は、くにおくんシリーズを彷彿とさせるところありますが、お嬢はんの容赦ないジャラジャラっぷりを見ていると、くにおくんもやはり関東育ちのボンやなという感じに。ちなみに登場人物は例外なく全員関西弁なので、ミナミの帝王見る手間が省けて便利です。



基本的には見下ろし型アクションゲームなのですが、アクションしながら買収もしなきゃならんのでめっちゃ忙しい。ただ先ほど考えた古来より伝わる格言にあるとおり「忙しいゲームは良いゲーム」なのです。仕事は忙しいと良くないのにね、不思議だね。
20億さえあれば、会社辞めて配当金や不動産賃貸収入生活でノーストレスに暮らしたいなと思うのだけど、そのような暮らしをしている人はわりと実際に結構いたりするので、やっぱ資本主義ってクソだわと思いました。
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